2010年05月04日

カール・オルフ「カルミナ・ブラーナ」@新国立劇場バレエ(5/3)

5月3日は、新国立劇場バレエの「カルミナ・ブラーナ」。5年目に新国で上演されたモノの再演だけど、ワタシはこれをとても楽しみにしていた。なによりも、オルフの生命力あふれる音楽・合唱のパワーには圧倒される。その音楽に新国立劇場バレエの次期監督となるビントレーが振付けたダンスが加わるのだ。これは必見!

しかし、チケットの売れ行きは必ずしも芳しくないようで、今日現在、明日・明後日の全席種のチケットが残っているみたい。たしかにスターダンサーは登場しないし、知名度のある演目ではないので仕方がないかもしれないけど、・・・でも、もったいないなぁ。コレ、音楽を聴くだけでも十分にモトがとれるチケットの値段。そんなワケで、いつも女性ばかりのバレエ公演なのに、いかにもクラヲタ風の男性客も目立つ。

前半は、モーツァルトの音楽を使った「ガラントゥリーズ」という作品も上演されたんだけど、ご承知の通り、ワタシはモーツァルトの音楽はよっぽどイイ演奏でないとダメなので省略(スマン)。優雅なバレエだったような気がしますけど、あまり記憶に・・・・・・・w

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で、いきなり「カルミナ・ブラーナ」。もともと編成が大きい曲だけに、ピットの中は、指揮者やオーケストラ、3人の歌手、合唱団・・・50〜60人くらい?が入っている。指揮者はポール・マーフィー。音楽は、クラシック的に非常にオーソドックスなもの。合唱もピットに入っているので、いささか音圧が低いような気もしたが、もしかしたら合唱の人数のせいなのかもしれない。この音圧、音の迫力が若干不足した点を除けば、演奏水準は高いものだと思われ。

ビントレーは、もともと中世の詩をもとにした世俗カンタータだったオルフの「カルミナ・ブラーナ」の世界観を中世から現代に移し、3人の神学生が愛や欲望、性愛に溺れていく姿を描いている。迫力ある「おお、運命よ」の合唱とともに登場するのが運命の女神フォルトゥナ。黒いミニの衣装で、運命の歯車をまわしていく。

そして第一部「初春に」は神学生1が「愛」に溺れていく。神学生は洗濯物だった白いシャツをまとう。そして妊婦二人に子どもを抱いた母親に続いて、対照的なボブカットの色っぽいダンサーが登場し、その世界に溺れていく。続く第二部「酒場にて」では、神学生2は、酒場にて酒を飲み、ヤンキーたちの仲間になる。白鳥の丸焼きのシーンでは、白鳥はセクシーなダンサーの姿で登場し、病的に太った男たちの性欲と食欲の対象として描かれる。

第三部「愛の誘い」では、第3の神学生は、その衣服を脱ぎ捨て性愛の世界に溺れていく。運命の女神フォルトゥナは赤いミニドレスで娼婦的に描かれ、周りのダンサーも性的なシンボルを強調した白い全身タイツ着用(爆)。上演後のビントレーへの質問コーナーで、衣装の問題で踊るのを断ったダンサーはいませんでしたか?という質問があったけど、たぶん、この衣装の事を指しているのではないかと思われw ソプラノの美しい独唱のところでは、娼婦性をまとったフォルトゥナが神学生とパ・ド・ドゥを踊るが、最後にはフォルトゥナに一喝?され、逃げ去ってしまう。

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個別のダンサーのことは、ここでは書かないけど、そのビントレーの持つ世界観を立派に表現してくれたのではないかと思う。ビントレーは、上演後のトークショーで、とても印象的なことを語っていたけど、運命というのは誰かに依存した瞬間、それは必ず裏切られる結果になる、・・・・みたいな意味のことだった。三人の神学生たちは、・・・いろいろとデフォルメされたメッセージではあるけれど・・・ビントレー流のそれぞれ現代人の病んだ象徴の描き方なのかもしれない。

終演後のカーテンコールでは、新国バレエ公演では珍しいほど大きブラボーの声に包まれた。たぶん、この手のモダンな振付・衣装のバレエは、好みの差が大きいとは思うけど、オルフのパワフルな音楽が支配するステージで繰り広げられるは必見だと思う。ふつー、バレエはダンスがメインで、音楽は添え物的な扱いをされることが多い。しかし、このカルミナ・ブラーナでは、主役は「音楽」だ(と思うw)。ダンスは、その音楽世界を再現する手段である。ホントは、字幕スーパーもあったほうが、より理解が深まると思うのだが。

<カルミナ・ブラーナ>
【振 付】デヴィッド・ビントレー
【作 曲】カール・オルフ
【指 揮】ポール・マーフィー
【舞台美術・衣裳】フィリップ・プロウズ
【照 明】ピーター・マンフォード
【合 唱】新国立劇場合唱団
<ガラントゥリーズ>
【振 付】デヴィッド・ビントレー
【音 楽】W.A.モーツァルト
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【芸術監督】牧 阿佐美
【主 催】新国立劇場

『カルミナ・ブラーナ』キャスト
【フォルトゥナ】
ヴィクトリア・マール(1・3日)
湯川麻美子(2<昼>・4日)
小野絢子(2<夜>・5日)
【神学生1】
グリゴリー・バリノフ(1・3日)
吉本泰久(2<昼>・4日)
福岡雄大(2<夜>・5日)
【神学生2】
八幡顕光(1・3日)
福田圭吾(2<昼>・4日)
古川和則(2<夜>・5日)
【神学生3】
ロバート・パーカー(1・3日)
芳賀 望(2<昼>・4日)
山本隆之(2<夜>・5日)
【恋する女】
さいとう美帆(1・3日)
高橋有里(2<昼>・4日)
伊東真央(2<夜>・5日)
【ローストスワン】
本島美和(1・3日)
寺島まゆみ(2<昼>・4日)
川村真樹(2<夜>・5日)
新国立劇場バレエダンサー ほか
【歌手】
臼木あい(1・2<昼>・3日)
五郎部俊朗(1・2<昼>・3日)
牧野正人(1・2<昼>・3日)
安井陽子(2<夜>・4・5日)
高橋 淳(2<夜>・4・5日)
今尾 滋(2<夜>・4・5日)
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『ガラントゥリーズ』キャスト
≪5/1・5/3≫
川村真樹/湯川麻美子/小野絢子/長田佳世
山本隆之/芳賀 望/八幡顕光/福岡雄大
大和雅美/寺田亜沙子/伊東真央/井倉真未
≪5/2(昼)・5/4≫
川村真樹/遠藤睦子/小野絢子/長田佳世
山本隆之/八幡顕光/江本 拓/福岡雄大
大和雅美/寺田亜沙子/伊東真央/井倉真未
≪5/2(夜)・5/5≫
湯川麻美子/さいとう美帆/西山裕子/本島美和
M.トレウバエフ/江本 拓/福岡雄大/福田圭吾/
今村美由起/細田千晶/加藤朋子/柴田知世

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2010年03月21日

プロコフィエフ「シンデレラ」ヌレエフ版@パリ・オペラ座

3月12日は、パリ・オペラ座バレエ団の東京公演初日。東京文化会館は4階のサイド席にちょっと空席がある程度で、全体的には9割程度の入り。

上野公園の猫たちも注目なのかな? このぬこは耳が欠けているので、たぶん地域ネコ。

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このパリ・オペラ座の「シンデレラ」は、童話のそれとは違い、シンデレラと映画スターとの恋に置き換えたもの。自転車事故?にあったプロデューサー(原作だと魔法使い)をシンデレラが介抱した事をキッカケに、シンデレラはプロデューサーに見出され、かぼちゃの馬車ではなく豪華なオープンカーに乗ってスタジオで王子様と出会うことに。

この「シンデレラ」は、「くるみ割り人形」と並んで親子で見る格好の演目と見なされているけれど、このヌレエフ版は現代のハリウッドを舞台にして繰り広げられるラヴ・ストーリーになっている。親子のみならずカポーで見る演目にまで昇華されていると思う。ワタシは、一般的なアシュトン版も好きだけど、このヌレエフ版はもっと好き。豪華な舞台装置、実際のハリウッドの映画のシーンも、チャップリンや「キング・コング」「風と共に去りぬ」などの作品がコラージュのように埋め込まれていて、とても楽しい。このステージを、実際にナマの舞台で見ることができて、今回は本当にシアワセな時間だった。

主演は、DVDと同じルテステュとマルティネス。ルテステュの、いい感じに不幸そうな影が、いかにもシンデレラ向き。少女っぽさは感じられない点は、ちょっと気になる人がいるかもしれないけど、・・・でも、このしなやかな動き、柔らかな雰囲気は、とっても魅力的で、その動きは、床の上を滑っているように、またリフトのときはホントに飛んでいるんじゃないかと錯覚させるほどスバラシイ。また、映画スターのマルティネスも、長身で、紳士的なスターの雰囲気抜群。いやー、DVDで見た主役の雰囲気そのままに、こうやって実際のステージで見ることができるのは本当にシアワセ。

そして、このバレエのコメディ面での主役は、継母と二人の義姉。継母のファボランは、DVDに登場していたのと同じダンサーで、トゥシューズを履いているし、その所作を見たら、「あれっ、あれは女性ダンサー?」と思うんじゃないだろうか。それにしても、その表情の豊かさ、多彩さ、オモシロさは抜群で、コゼット、ジルベールの弾けた演技とあいまって、コメディとしてもとても水準の高い舞台だった。

オケは、先日のグルジア・バレエでザンネンな演奏を聴かせてしまった東京ニューシティ管弦楽団。期待していなかったんだけど、この日のニューシティは悪くない、・・・・いや、驚くほど悪くない。・・・・・・いや、結構良いんじゃないか?という出来。グルジア・バレエのときは、どうも変な指揮者だったのが原因でヒドイ演奏だったと推測しているのだが、その時の演奏と比べれば雲泥の差だ。決してノーミスの演奏ではなかったが、アンサンブルは整えられており、必要な水準はキープしている。

そんなワケで、振付、ダンサー、オケと三拍子揃った、ハイレベルな公演。しかも好みの演出と合って、ワタシ的には大満足な舞台となった。うーん、今のところ今年イチバンかな。

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パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
「シンデレラ」(全3幕)

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ
1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:アニエス・ルテステュ
映画スター:ジョゼ・マルティネス

二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
継母:ステファン・ファヴォラン

ダンス教師:バンジャマン・ペッシュ
プロデューサー:ヴァンサン・シャイエ
父:ジャン=クリストフ・ゲリ

春:リュドミラ・パリエロ
夏:エヴ・グリンツテイン
秋:メラニー・ユレル
冬:ステファニー・ロンベール

演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル

◆上演時間◆
【第1幕】 18:30 - 19:15(休憩 20分)
【第2幕】 19:35 - 20:20(休憩 20分)
【第3幕】 20:40 - 21:20

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2010年03月04日

アダン「ジゼル」@グルジア・バレエ

3月3日、ニーナ・アナニアシヴィリが率いるグルジア・バレエの東京公演が始まった。東京文化会館は、空席が目立ち、7割ギリギリという感じの入り。ちょっと寂しい感じだったが、上演内容と会場の盛り上がりは、そんな空席の多さを感じさせないものだった。

まず、ニーナが演じるジゼル、心臓に病を持ちながらもアルブレヒトに恋し、そしてアルブレヒトに婚約者がいることを知って錯乱し、そして死んでしまう役柄である。・・・・・えーと、すいません。ワタシ、こういう感情過多の人って、どうも苦手。なんで死んじゃうのって感じで、ぜんぜん必然性を感じない。結局、ただの心臓発作だったら、唐突過ぎるストーリーだし。

それにウヴァーロフが演じるアルブレヒトだって、婚約者がいながらジゼルに近づくのはナゼ? どーして? バチルドの何が不満だったの? そんな人間模様のアヤがぜんぜん見えてこない。無駄にカッコイイけど、人間的にはダメダメなアルブレヒト・・・・。いやー、このバレエの中で主人公2人とも共感できないし、理解できない。そんなワケでこの演目は、避けているんだけど、今回はニーナが演じる最後のジゼルになるかもしれないとのこと。これは見に行かんとイカン。

で、どうだったかというと、やっぱニーナの表現力に脱帽ですYO。ちょっとふっくらした体型になったかなぁ・・・とも思うけど、動きは軽やかで、回転系のワザも軸が全然ぶれない。安定感抜群! 特に感心したのは腕のしなやかな動き、そこから生み出されるマイムの豊かな表現力。いやー、これを見るだけでも、来た価値があったというものデス。ウヴァーロフも、とてもよかった。カーテンコールでは、アナニアシヴィリ&ウヴァーロフへの惜しみない拍手が贈られていた。

コールドは、キレイに揃った感すくない、・・・・・とってもおおらかな群舞です。第2幕はそれなりにキレイに舞っていましたけど、第1幕はチト、・・・・。オケは、相変わらずのニュアンスに乏しい演奏で、ガッカリ感・・・というかヤッパリ感がただよう大味な演奏。こんな感じで「ロミオとジュリエット」を演奏するのは勘弁してほしいなぁ。

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≪ジ ゼ ル≫  全 2 幕 
2010年3月3日(水) 19:00〜21:15  

音楽 : アドルフ・アダン
台本 : テオフィル・ゴーチエ,
ジュール=アンリ・ヴェルノワ・ド・サン=ジョルジュ
振付 : ジャン・コラーリ,ジュール・ペロー,
   マリウス・プティパ
振付改訂 : アレクセイ・ファジェーチェフ
改訂振付補佐 : タチヤーナ・ラストルグーエワ
装置・衣裳 : ヴャチェスラフ・オークネフ
照明 : パウル・ヴィダル・サーヴァラング
指揮 : ダヴィド・ムケリア
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

<出  演>
ジゼル : ニーナ・アナニアシヴィリ
アルブレヒト : アンドレイ・ウヴァーロフ
ベルタ(ジゼルの母) : ニーノ・オチアウーリ
アルブレヒトの友人 : ユーリー・ソローキン
公爵(バチルドの父) : パータ・チヒクヴィシヴィリ
バチルド(アルブレヒトの婚約者) : マイア・アルパイーゼ
ハンス(森番) : イラクリ・バフターゼ
ジゼルの友人 : アンナ・ムラデーリ,ニーノ・ゴグア
   ナティア・ブントゥーリ,エカテリーナ・スルマーワ
   ニーノ・アルブタシヴィリ,エカテリーナ・シャヴリアシヴィリ
パ・ド・シス : テオーナ・アホバーゼ,ニーノ・マハシヴィリ
   ラーナ・ムゲブリシヴィリ,ニーノ・マティアシヴィリ
   ワシル・アフメテリ,オタール・ヘラシヴィリ
メルガリエフ・ヤッサウイ
ミルタ(ウィリの女王) : ラリ・カンデラキ
ウィリたち : エカテリーナ・スルマーワ,アンナ・ムラデーリ

【上演時間】 約2時間15分 【終演予定】 21:15  
第1幕 50分 − 休憩 20分 − 第2幕 55分 

当日、キャストの変更・追加がありました。
<追加>パ・ド・シスでのソロ:ヤサウイ・メルガリーエフ・
<変更>ウィリたち:ニーノ・ゴグア⇒エカテリーナ・スルマーワ
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2009年12月16日

マリインスキー・バレエ オールスターガラ(12/11)

マリインスキー劇場バレエの来日公演も最終日となった12月11日(近)は、オールスターガラ。東京文化会館は、9割程度の入り。

この日の第一印象は、まずオケがダメダメってこと。特に「シェエラザード」は酷すぎ。音色に色気もニュアンスは皆無で、指揮者の遅めのテンポのためか、音楽が全く流れない。さらにホルンは・・・・いや、もうこれ以上書くのはよそう。とにかく、いくら音楽に甘い、・・というか、音楽なんて添え物だと思っていたであろうバレエファンも、マリインスキー管弦楽団のスバラシイ演奏を聴いて音楽の重要性に気づき始めたのではないか。

第一部は「シェエラザード」。これは夫である王が不在の間に、王妃たちが奴隷と浮気をするというテーマそのものからして、アラビア風の妖艶な空気感を携えた演目だ。ゾベイダを演じたヴィシニョーワの色っぽさ、その妖艶な身のくゆらせ方が目を奪う。いやぁ、こんなにエロエロなバレエを見たのはハジメテ。これで伴奏がよければ言うことはないのだが・・・・。

「シンデレラ」では、オブラスツォーワの可愛らしさが会場全体を和ませる。「ロミオとジュリエット」では、テリョーシキナがちょっとイメージと違うんだなぁ・・・、少女っぽさがないというか・・・。チャイコの「パ・ド・ドゥ」は、やっぱりサラファーノフの跳躍が会場を沸かす。ソーモワは、好みが大きく分かれると思うけど、個人的には悪くないと思う。「瀕死の白鳥」のヴィシニョーワ、第一部ではゾベイダを見た後だからだろうか、・・・・とても色っぽい白鳥に見えたけど、ワタシ的には好みのバレリーナです(汗)。そして、この日の白眉はロバートキナとコールプが踊る「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」。あのマリインスキーを代表するロバートキナが、こんなにもコミカルなバレエを踊るということ自体オドロキだけど、コールプと乃掛け合いもコントっぽくて大爆笑。

「海賊」は、ワタシ的には馴染みの薄い演目なのだけど、ガラという限界がある中でも全幕に近いような舞台装置を用意して・・・特に舞台奥の噴水!・・・・、なかなか豪華なフィナーレ。カーテンコールも大いに盛り上がって、最後のほうはスタンディングオベーション。次の来日は2012年とのことだ。

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2009年12月11日(金) 19:00〜21:55  
オールスター・ガラ
≪シェエラザード≫  [45分]  
音楽:ニコライ・リムスキー=コルサコフ
振付:ミハイル・フォーキン  
振付復元:イザベル・フォーキン,アンドリス・リエパ
装置・衣裳:アンナ・ネジナヤ,アナートリー・ネジニー  
シャリヤール王 : ウラジーミル・ポノマリョーフ
王の弟 : カレン・ヨアンニシアン
宦官長 : ロマン・スクリプキン
ゾベイダ : ディアナ・ヴィシニョーワ
黄金の奴隷 : イーゴリ・コールプ
オダリスク : アナスタシア・ペトゥシコーワ
  : エフゲーニヤ・ドルマトーワ
   : リュー・チヨン
[休憩 20分]  
≪シンデレラ≫ 第2幕のパ・ド・ドゥ  [8分]  
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:アレクセイ・ラトマンスキー  
エフゲーニヤ・オブラスツォーワ ミハイル・ロブーヒン  
≪ロミオとジュリエット≫ バルコニーの場面  [8分]  
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:レオニード・ラヴロフスキー  
ヴィクトリア・テリョーシキナ エフゲニー・イワンチェンコ  
≪チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ≫  [10分]  
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ジョージ・バランシン  
アリーナ・ソーモワ レオニード・サラファーノフ  
≪瀕死の白鳥≫  [4分]  
音楽:カミーユ・サン=サーンス/振付:ミハイル・フォーキン  
ディアナ・ヴィシニョーワ  
≪ザ・グラン・パ・ド・ドゥ≫  [9分]  
音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ/振付:クリスティアン・シュプック  
ウリヤーナ・ロパートキナ イーゴリ・コールプ  
[休憩 20分]  
≪海賊≫ 組曲  [35分]  
華やぎの国〜メドーラのヴァリエーション〜オダリスク〜パ・ダクション〜コーダ  
音楽:アドルフ・アダン,ほか/振付:ピョートル・グーセフ  
装置:テイムラス・ムルヴァニーゼ (補佐:ミハイル・シシリヤンニコフ)
衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨーワ  
メドーラ : ヴィクトリア・テリョーシキナ
コンラッド : ダニーラ・コルスンツェフ
アリ : ウラジーミル・シクリャローフ
ギュリナーラ : エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
オダリスク : マリーヤ・シリンキナ
  : ヤナ・セーリナ
   : エリザヴェータ・チェプラソワ
指揮 : パーヴェル・ブベリニコフ  管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団

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シチェドリン「イワンと仔馬」@マリインスキー・バレエ (12/9)

なにを今更という感じだけど、このブログはワタシの備忘録という性格が強いので、いちおう書いておこう。

12/8にはゲルギエフ指揮のマリインスキー劇場管弦楽団のスバラシイ演奏、サラファーノフのちょっと足りない少年っぽい雰囲気と見事なテクニックに酔いしれた一夜だっただけに、いやがうえにも二日目の期待も高まる。指揮者はゲルギエフから変わったためか、会場は前日よりもとっと空席が増えて、だいたい8割前後の入り。

会場が暗くなって、いよいよ第一幕が始まろうかというとき、レプニコフという指揮者がピットに入ってくると、オケから歓声が上がる。前日のゲルギエフのときとは全然違って、和気あいあいと言う雰囲気。これは最後のカーテンコールまで続いて、オケはノリノリ。演奏のテンションは心なしか下がったような印象も受けたけど、演奏水準そのものはかなり高い。少なくとも、この2日間の演奏は、ワタシがバレエ伴奏として聴いたオーケストラとしては最高の演奏だった。

イワンのロブーヒンは、サラファーノフと比べると体格がしっかりしていて、少年というよりは青年という感じ。テクニック的にはサラファーノフのほうがキレているのは間違いないけど、このロブーヒンの描くイワンも、お人よしっぽくてイイ。姫のテリョーシキナは、ソーモワと比べると様式美に優れていて、バレエ鑑賞暦の長いクロウト筋の人だったら、間違いなくテリョーシキナのほうが上と感じるのではないか。でも、ワタシ的には、ソーモワのもつ非現実的?な体の柔らかさ、愛らしい雰囲気は、この演目に相応しいと思う。トータルでは、12/8の方が良かったと思うけど、その差はサラファーノフの存在感と言いきってよいと思う。

それにしても、牝馬と海の女王を演じたコンダウーロワはキレイだなぁ。2日間とも、ため息が出るほど美しいでしたよ。

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2009年12月9日(水) 19:00〜21:20  
イ ワ ン と 仔 馬  全2幕  
音楽 : ロジオン・シチェドリン
振付 : アレクセイ・ラトマンスキー (2009年)
台本 : マクシム・イサーエフ
音楽監督 : ワレリー・ゲルギエフ
装置・衣裳 : マクシム・イサーエフ
照明 : ダミール・イスマギロフ
指揮 : アレクセイ・レプニコフ
管弦楽 : マリインスキー歌劇場管弦楽団
≪出演≫
姫君 : ヴィクトリア・テリョーシキナ
イワン / 皇子 : ミハイル・ロブーヒン
仔馬 : イリヤ・ペトロフ
侍従 : イスロム・バイムラードフ
皇帝 : アンドレイ・イワーノフ
父親 : ロマン・スクリプキン
雌馬 / 海の女王 : エカテリーナ・コンダウーロワ
大きな馬たち : アンドレイ・エルマコフ/ カミーリ・ヤングラゾフ
ダニーロ : ソスラン・クラーエフ
ガヴリーロ : マクシム・ジュージン
娘たち : ヤナ・セーリナ/エカテリーナ・イワンニコワ/クセーニャ・ロマショワ/ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク/エリザヴェータ・チェプラソワ/オリガ・ミーニナ
ジプシーたち : ラファエル・ムーシン/フョードル・ムラショーフ/カレン・ヨアンニシアン/エレーナ・バジェーノワ/アナスタシア・ペトゥシコーワ/ポリーナ・ラッサーディナ/リュー・チヨン/アリサ・ソコロワ
【上演時間】 約2時間20分 【終演予定】 21:20  
第1幕 50分 − 休憩 25分 − 第2幕 55分 

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2009年12月08日

シチェドリン「イワンと仔馬」@マリインスキー劇場バレエ

いやー、感動しましたよ、ホントに。スバラシイ舞台! こんなステージを見ることができてシアワセです。ゲルギエフが振ったマリインスキー劇場管弦楽団は、先日の「白鳥の湖」でピットに入ったオケとは雲泥の差。鋭角的な音楽の立ち上がり、アンサンブルの緻密さ、音色の鮮やかさ、リズム感の明確さ、どれをとってもスバラシイ。シチェドリンの音楽も、おもちゃ箱をひっくり返したような面白さを感じさせる音楽で、ロシア民謡や、ショスタコっぽい諧謔的な音楽を盛り込んで、実にオモシロイ。

そして、この舞台で特筆すべきはサラファーノフ!!!!!

この演目はサラファーノフのために作られたんじゃないかと思うほど、イワン役がはまっていて、ちょっとオバカっぽい雰囲気と、抜群の運動神経がこの舞台を牽引する。切れ味は良いし、ジャンプ力も申し分ないし、回転系の技も抜群!!! ソーモワも、世間で言われているほど悪くない・・・・というか、この上なく恵まれた容姿は、必然的に注目を集める。長い手足、愛らしい表情のなかに時折妖しさを携え、柔らかな身体は素質の高さを表す。あの「軟体生物」みたいな踊りは好き嫌いがハッキリしそうな気がするけど、この日の舞台では大きな拍手を集めていた。

仔馬のポポフも申し分なし。皇帝、侍従の演技もとても面白く、緻密に練られたハッピーエンドのストーリーを盛り上げた。明日もこの舞台を見られるのはシアワセ。指揮者や主役級はみんな変わってしまうけど、明日のキャストはどんな舞台を見せてくれるだろう。楽しみ!

2009年12月8日(火) 19:00〜21:20  
イ ワ ン と 仔 馬  全2幕
音楽 : ロジオン・シチェドリン
振付 : アレクセイ・ラトマンスキー (2009年)
台本 : マクシム・イサーエフ
音楽監督 : ワレリー・ゲルギエフ
装置・衣裳 : マクシム・イサーエフ
照明 : ダミール・イスマギロフ
指揮 : ワレリー・ゲルギエフ
管弦楽 : マリインスキー歌劇場管弦楽団
≪出演≫
姫君 : アリーナ・ソーモワ
イワン / 皇子 : レオニード・サラファーノフ
仔馬 : グリゴーリー・ポポフ
侍従 : イスロム・バイムラードフ
皇帝 : アンドレイ・イワーノフ
父親 : ロマン・スクリプキン
雌馬 / 海の女王 : エカテリーナ・コンダウーロワ
大きな馬たち : アンドレイ・エルマコフ/ カミーリ・ヤングラゾフ
ダニーロ : イワン・シートニコフ
ガヴリーロ : コンスタンチン・ズヴェレフ
娘たち : ヤナ・セーリナ/エレーナ・ユシコーフスカヤ/クセーニャ・ロマショワ/ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク/エリザヴェータ・チェプラソワ/オリガ・ミーニナ
ジプシーたち : アントン・ピーモノフ/フョードル・ムラショーフ/カレン・ヨアンニシアン/エレーナ・バジェーノワ/アナスタシア・ペトゥシコーワ/ポリーナ・ラッサーディナ/リュー・チヨン/アリサ・ソコロワ

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2009年10月12日

ミンクス「ドン・キホーテ」@新国立劇場

10月12日(祝)の新国バレエの新シーズンを飾るのは、華やかな「ドン・キホーテ」、主役はザハロワ‘ウヴァーロフのボリショイのコンビ。それで祝日の公演であれば売り切れないワケがなく、チケットカウンターには「完売」の文字が出ていた。

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ザハロワというと、品のある姫キャラの代表格みたいなプリマドンナだけど、ワタシ的には意外とこういう町娘みたいな役柄もよく似合うと思っていた。いや、そう思ったのは8月の世界バレエ・フェスで「ドン・キホーテ」を踊ったのを見たときなんだけど、今日、改めて全幕の「ドンキ」を見て思った。やっぱザハロワは、意外と・・・いや意外と言っては失礼だけど・・・明るい役柄が良く似合う。町娘のキトリの時は、オーラを抑えてお転婆な町娘を演じ、第2幕のドンキの夢のシーンの中では「姫オーラ」全開し、眩いばかりに美しいドゥルシネア姫を演じる。いやー、マジにキレイだべ。町娘と姫との間の描き分けも、すごく考えて演じられているのがよ~くわかる。

テク的にも惜しみなく、全開モード。多少のツッコミどころもあったんだけど、第3幕のグランフィッテも、最初のほうはザハロワにしては珍しくダブルを入れたり、回転系の技のスピードも全開。ウヴァーロフも、そおれと同様に技の切れがよく、主役二人についてはほとんど文句なし。

振り付け、演出はオーソドックスなもの。華やかな舞台、きれいに揃ったコールドも新国ならではのもの。でも、やっぱ、「ドンキ」は、きれいなだけじゃモノ足りない。どうしても表情に生真面目さが出てしまって、ドンキ特有の自由奔放な空気感が希薄になってしまうのだ。でも今日の舞台、新国立劇場バレエの中でも、とても水準が高いものだったんじゃないかな。ワタシ的には十二分に満足して帰途に着くことができました。ザハロワは、まだ14日、16日の2回踊るのだが、まだ両日ともチケットは残っているみたい。ぜひどーぞ。

あ、オケは、明晰がイマイチだったかも(汗)。

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【振 付】マリウス・プティパ/アレクサンドル・ゴルスキー
【改訂振付】アレクセイ・ファジェーチェフ
【作 曲】レオン・ミンクス
【指 揮】アレクセイ・バクラン
【舞台装置・衣裳】ヴャチェスラフ・オークネフ
【照 明】梶 孝三
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【キトリ(ドゥルシネア姫)】
スヴェトラーナ・ザハロワ(12日,14日,16日)
寺島ひろみ(13日)
寺田亜沙子(15日)
川村真樹(17日)
本島美和(18日)
【バジル】
アンドレイ・ウヴァーロフ(12日,14日,16日)
山本隆之(13日)
マイレン・トレウバエフ(15日)
芳賀 望(17日)
福岡雄大(18日)
【ドン・キホーテ】
長瀬信夫(12日,13日,14日,15日)
市川 透(16日,17日,18日)
【サンチョ・パンサ】
吉本泰久(全日)
【ガマーシュ】澤田展生
【街の踊り子】
西川貴子(12日,14日,16日,17日)
厚木三杏(13日,15日,18日)
【エスパーダ】
貝川鐵夫(12日,13日,14日,15日)
マイレン・トレウバエフ(16日,17日,18日)
【キトリの友達(ジュアニッタ)】
寺島まゆみ(12日,14日,15日,16日,18日)
遠藤睦子(13日,17日)
【キトリの友達(ピッキリア)】
西山裕子(12日,13日,14日,16日,17日)
小野絢子(15日,18日)
【メルセデス】
湯川麻美子(12日,14日,16日,17日)
西川貴子(13日,15日,18日)
【ギターの踊り】
楠元郁子(12日,14日,16日,17日)
湯川麻美子(13日,15日,18日)
【ジプシーの頭目】小口邦明
【二人のジプシー】
八幡顕光 福田圭吾(12日,14日,16日,17日)
グリゴリー・バリノフ 古川和則(13日,15日,18日)
【森の女王】
厚木三杏(12日,14日,16日,17日)
堀口 純(13日,15日,18日)
【キューピッド】
高橋有里(12日,14日,16日,17日)
さいとう美帆(13日,15日,18日)
【ボレロ】
楠元郁子(12日,13日,14日,15日)
湯川麻美子(16日,17日,18日)
貝川鐵夫(12日,13日,14日,15日)
マイレン・トレウバエフ(16日,17日,18日)
【第1ヴァリエーション】
寺島まゆみ(12日,14日,16日,17日)
丸尾孝子(13日,15日,18日)
【第2ヴァリエーション】
さいとう美帆(12日,14日,16日,17日)
長田佳世(13日,15日,18日)

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2009年08月17日

世界バレエ・フェスの手拭い

世界バレエ・フェスティバルのBプログラムの最終日、公演が終わったのは10時過ぎだったけど、カーテンコールの最後には手拭い投げがあった。えっ、手拭い投げってなに?という感じだけど、登場したダンサーが、このフェスティバル用に作られた手拭いを客席に向かって投げることナノダ。

ワタシはいつものように5階の天井桟敷に座っていたんだけど、階段が混む前に早く帰ろうと思ってカーテンコールの途中で1階に降りて、舞台袖でカーテンコールを見ていたら、手拭い投げが始まった。1階の客席は総立ちになって、ダンサーたちが投げた手拭いを受け取ろうとしていたけど、ワタシも偶然、そのうちの一個を受け取ることに成功した。

20090811-1

私が受け取ったのは、たぶんマニュエル・ルグリが投げたもの。広げると下の写真のような感じ。

20090811-2

登場ダンサーの名前もぜんぶ列挙してあるけど、それよりもずっと大きく Presented by TADATSUGU SASAKI というのが目立つ(汗)。

20090811-3

個人的には、そんなに手ぬぐいが欲しいわけじゃないんだけどね・・・・(爆)。

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世界バレエ・フェスティバル A・Bプログラム

3年に一度、東京で開催される「世界バレエ・フェスティバル」は、バレエファンにとっては、サッカーのワールドカップ、野球のWBC、世界陸上、いやオリンピックに匹敵する「祭り」と言っては言い過ぎデスカ? いや、しかし世界中から、これほどの名ダンサーが一ヶ所に集まり、エキジビジョン的な舞台を繰り広げる機会は、この東京だけかもしれない。NBSの佐々木忠次氏に対しては、いろいろと好き嫌いがあると思うけど(爆)、客観的に見てこれだけのフェスティバルを作り上げてきた功績は、決して過小評価してはならないと思う。

で、ワタシが行ったのは8月4日(火)のAプログラムと、8月11日(火)のBプログラム。どちらも東京文化会館はソールドアウトの満員。6時開演で終わったのは10時前後という長丁場。いやー、さすがに時間が長すぎ~という感じがするけど、内容が濃くて、一瞬たりとも見逃せない感じ。でも、一方では、・・・・盛りだくさん過ぎて、個々の演目で思い出せないものも多いっ!そんなワケで詳細は書かないが、とても楽しかったのは事実。3年後、もし13回目の世界バレエ・フェスが開かれたら、ぜひとも行きたいっ。3年後が待ち遠しい。

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第12回世界バレエフェスティバル [プログラムA]
8月4日(火)18:00開演 会場:東京文化会館

■第1部■ 18:00〜19:10

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリア・コチェトコワ ダニール・シムキン
「くるみ割り人形」より "ピクニック・パ・ド・ドゥ"
振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ルシンダ・ダン ロバート・カラン
「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
マリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス
「エラ・エス・アグア ‐ She is Water」
振付:ゴヨ・モンテロ/音楽:コミタス、クロノス・カルテット
タマラ・ロホ
「くるみ割り人形」
振付:レフ・イワーノフ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ
「コッペリア」
振付:アルテュール・サン=レオン/音楽:レオ・ドリーブ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー
<休憩20分>

■第2部■ 19:30〜20:45
「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダン
上野水香 マチュー・ガニオ
「クリティカル・マス」
振付:ラッセル・マリファント/音楽:リチャード・イングリッシュ、アンディ・カウトン
シルヴィ・ギエム ニコラ・ル・リッシュ
「ライモンダ」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ/音楽:アレクサンドル・グラズノフ
マリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ
「スカルラッティ・パ・ド・ドゥ」(「天井桟敷の人々」より)
振付:ジョゼ・マルティネス/音楽:ドメニコ・スカルラッティ
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス
「ディアナとアクティオン」
振付:アグリッピーナ・ワガノワ/音楽:チェーザレ・プーニ
シオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ
「オテロ」
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:アルヴォ・ペルト
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン
<休憩15分>

■第3部■ 21:00〜22:15
「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ
「フォーヴ」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:クロード・ドビュッシー
ベルニス・コピエテルス ジル・ロマン
「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ
「カジミールの色」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ/音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ
「マノン」より"寝室のパ・ド・ドゥ"
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル
「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
ナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:高岸浩子

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第12回世界バレエフェスティバル [プログラムB]
8月11日(火)18:00開演 会場:東京文化会館

■第1部■ 18:00〜19:10
序曲「戴冠式行進曲」 (ジャコモ・マイヤベーア作曲)
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス
「コッペリア」
振付:アルテュール・サン=レオン/音楽:レオ・ドリーブ
ヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ
「アレクサンダー大王」
振付:ロナルド・ザコヴィッチ/音楽:ハンス・ジマー
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル
「海賊」より "寝室のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
シオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ
「白鳥の湖」より "黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
上野水香 デヴィッド・マッカテリ
「パリの炎」
振付:ワシリー・ワイノーネン/音楽:ボリス・アサフィエフ
マリア・コチェトコワ ダニール・シムキン
<休憩20分>

■第2部■ 19:30〜20:35
「ナイト・アンド・エコー」
振付:ジョン・ノイマイヤー音楽:イーゴリ・マルケヴィッチ
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン
「スリンガーランド・パ・ド・ドゥ」
振付:ウィリアム・フォーサイス/音楽:ギャヴィン・ブライアーズ
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス
「白鳥の湖」第3幕より
振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ルシンダ・ダン レイチェル・ローリンズ ロバート・カラン
「マノン」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー
「アパルトマン」より "ドア・パ・ド・ドゥ"
振付:マッツ・エック/音楽:フレッシュ・カルテット
シルヴィ・ギエム ニコラ・ル・リッシュ
「ベラ・フィギュラ」
振付:イリ・キリアン/音楽:アレッサンドロ・マルチェッロ
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ
<休憩15分>

■第3部■ 20:50〜22:10
「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
ナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ
「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ/音楽:ヴォルフガング・A.モーツァルト
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ
「ブレルとバルバラ」
振付:モーリス・ベジャール/音楽:ジャック・ブレル、バルバラ
エリザベット・ロス ジル・ロマン
「エスメラルダ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:チェーザレ・プーニ
タマラ・ロホ フェデリコ・ボネッリ
「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ
「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ 音楽:レオン・ミンクス
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ
フィナーレ 「眠れる森の美女」よりアポテオーズ (ピョートル・I.チャイコフスキー作曲)
指揮:デヴィッド・ガーフォース
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:高岸浩子

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2009年05月25日

チャイコフスキー「白鳥の湖」@新国立劇場

5月23日(土)は、新国立劇場バレエ団の「白鳥の湖」。お目当ては、もちろんスヴェトラーナ・ザハロワの踊るオデット(オディール)だ。

・・・・その話の前に、バレエの前の腹ごしらえで寄ったのが、オペラシティ53階にある叙々苑。夜は値段が高くて滅多に行けないので、マチネのときにランチで行ってみることにした。この店のよさは、何と言っても窓からの眺めのよさ。夜景は、もっとキレイだす。

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年末に他の叙々苑でランチを食べたんだけど、そのときには3500円のランチしかなかった。でも、最近メニューの新設があったらしく、1000円以下の牛丼や焼肉定食みたいなのが増えている。話のタネに牛丼も食べてみたかったんだけど、諸般の事情で2500円のカルビ・ランチをオーダー。

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厚切りカルビ、ウマー!海老もウマーです。サラダもキムチもウマイです。でも、なんか、・・・小さなハエが多かったなぁ。それで大幅減点です。

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で、やっと本題です。えーと、バレエでしたね(汗)。

バレエといえば、誰でも最初に思い浮かべるは「白鳥の湖」、バレエ界の不動の4番バッターみたいな演目。原振付はプティパで、牧阿佐美が改訂したもの。多少の趣向の違いはあるものの、基本的にはオーソドックスな演出で、最後は愛が勝ってハッピーエンドのストーリーだ。

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やはりザハロワの美しさが圧倒的に舞台を支配する。日本人バレリーナも、みな一般的な基準ではキレイな人ばかりなんだろうけど、ザハロワはそれらを超越した美しさだ。長い手足と、氷のように透き通った美貌、バランスの取れたスタイル、それに安定したテクニック、難なく頭上まできれいに上がる脚の線も美しい。もう、その、何と言うか、白鳥の湖のオデットを演じるためにザハロワの美しさはあるんじゃないかと思うほど、だ。

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しかし、まぁ、一言いえば、やっぱりザハロワは白鳥は似合っているんだけど、黒鳥を演じるときはちょっと違和感がある。透き通った氷のような美しさを湛えるザハロワは、白鳥(オデット)は似合うんだけど、黒鳥を演じても表情の差がそれほど感じられないのだ。黒鳥だったら、もっとイロケを出して、ジークフリート王子をたぶらかす様なフェロモンを感じさせてもいいと思うのだが、ザハロワにはそういったものが希薄なのだ。まぁ、ある程度、予想はしていたんだけど。

ジブン的には、美しいザハロワを見られただけで、この日の成果は十分にあったと思うので満足。ただ、管弦楽は、東京フィルだったらもっといい演奏をしなきゃダメでしょ。大きなミスは少なかったけど、弦楽器のがさついた音、管楽器の痩せた音、・・・音楽的な美しさは、ザンネンながらこの日の公演からはあまり感じられなかった。指揮者の指示したテンポが、全般的にかなり遅かったのでそれも原因のひとつかもしれないけど、これでは東京フィルの名が廃るデスよ。

【振 付】マリウス・プティパ/レフ・イワーノフ
【演出・改訂振付】牧 阿佐美
【作 曲】ピョートル・チャイコフスキー
【装置・衣裳】ピーター・カザレット
【指 揮】アレクセイ・バクラン
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【オデット/オディール】
スヴェトラーナ・ザハロワ(19・21・23日)
寺島ひろみ(20日)
厚木三杏(22日)
真忠久美子(24日)
【ジークフリード王子】
アンドレイ・ウヴァーロフ(19・21・23日)
山本隆之(20日)
逸見智彦(22日)
冨川祐樹(24日)
【ルースカヤ】
湯川麻美子(19・21日)
西山裕子(20日)
本島美和(22日)
川村真樹(23日)
小野絢子(24日)

ロートバルト:
貝川鐵夫(19日,21日,23日)
芳賀 望(20日,22日,24日)
王妃:
西川貴子(19日,21日,23日)
坂西麻美(20日,22日,24日)
道化:
八幡顕光(19日,21日,23日)
グリゴリー・バリノフ(20日,22日)
吉本泰久(24日)
王子の友人(パ・ド・トロワ):
本島美和 丸尾孝子(19日,21日)
遠藤睦子 西山裕子(20日,22日)
さいとう美帆 小野絢子(23日,24日)
芳賀 望(19日,21日)
マイレン・トレウバエフ(20日,22日)
江本 拓(23日,24日)
小さい4羽の白鳥:さいとう美帆、本島美和、寺島まゆみ、小野絢子
大きい4羽の白鳥:川村真樹、丸尾孝子、堀口 純、小村美沙
スペインの踊り:
寺島まゆみ、楠元郁子(19日,21日,23日)
湯川麻美子、西川貴子(20日,22日,24日)
芳賀 望、中村 誠(19日,21日,23日)
マイレン・トレウバエフ、貝川鐵夫(20日,22日,24日)
ナポリの踊り:
高橋有里、大和雅美(19日,21日)
さいとう美帆、小野絢子(20日,22日)
伊東真央、井倉真未(23日,24日)
吉本泰久(19日,21日)
八幡顕光(20日,22日)
福田圭吾(23日,24日)
ハンガリーの踊り:
西山裕子(19日,21日,23日)
遠藤睦子(20日,22日,24日)
マイレン・トレウバエフ(19日,21日,23日)
古川和則(20日,22日,24日)
2羽の白鳥:川村真樹、大湊由美

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2009年05月24日

デンマーク・ロイヤルバレエ「ロミオとジュリエット」@東京文化会館

5月22日(金)は、東京文化会館で行われたデンマーク・ロイヤルバレエの公演に行って来た。演目は、ワタシが最も好きなバレエ作品=プロコフィエフ作曲の「ロミオとジュリエット」だが、振付は全幕としては日本初演になるノイマイヤー版だ。マクミラン振付のものは、しばしば日本でも上演されるけど、ノイマイヤー版はワタシ的にはハジメテ。会場は、先週の「ナポリ」と同程度か、ちょっとは多いかな・・・という程度の入りで、かなり空席が目立つ。まぁ、バレエ・ファンの多くはスター・ダンサー志向がめちゃくちゃ強いので、知名度の高いダンサーが皆無に近いこのバレエ団には食指が動かなかったのかもしれない。しかし、この上演に立ち会わなかったことは、後悔するべきだと思うなぁ。

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まずノイマイヤー版の「ロミオとジュリエット」だが、マクミラン版と同様、とても演劇的な振付だということ。アクロバット的なジャンプや回転技はほとんど見ることはできない代わりに、登場人物の繊細な心理までをも表現するダンスやマイム、そして何よりもダンサーの表情が要求される。ジュリエットは1981年生まれのスザンネ・グリンデル。28歳の若手だが、舞台上で踊る彼女は、まさにジュリエットだ。風呂場からタオル一枚で飛び出してきて無邪気に踊る彼女は、シェイクスピアが設定した14歳といっても、決して不自然ではない。

キャピレット家の舞踏会で、まだおぼつかないダンスを披露するジュリエットは、階段で足を踏み外したり、たどたどしくダンスを披露したりと、ノイマイヤーの演出は芸が細かい。そう、こうした設定であれば、知名度のあり、テクニックに秀でたスターダンサーを充てるよりも、その設定された年齢に近く、演技力に長けた若手を採用したほうがいい舞台に仕上がりそうだ。

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そしてジュリエットは、パーティでロミオと出会い、恋に落ちる。ロミオを演じたのは、さらに若い1986年生まれのセバスティアン・クロボー、これまた16歳といっても舞台上では決しておかしくない。ビジュアル的には、説得力のあるカップルだ。

ノイマイヤーの演出・振付は、舞台上の登場人物全て・・・端役に至るまで細部に渡る演技が盛り込まれていて、それを理解するのはきっと数回通って見る必要がありそう。このノイマイヤー版での一番の特徴は、旅劇団を登場させたことだ。彼らが上演する悲劇を予感させる劇中劇、そしてマキューシオの死も劇の中に取り入れられ、そして神父がジュリエットに毒薬を渡すときの計画も、劇中劇で説明されるのも秀逸なアイデアだ。

管弦楽の東京シティフィルは、やや音色的に不満(特に金管楽器)も残ったけれど、全般的にはドラマチックな舞台づくりに貢献できていたと思う。

スター不在でも、これほどまで人を感動させる舞台を作ることができる、今回のデンマーク・ロイヤルバレエは、それを実証したと思う。ノイマイヤー版の「ロミオとジュリエット」を見られる機会は、とても希少なだけに、会場の空席が多かったことがザンネンだ。

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2009年05月17日

デンマーク・ロイヤル・バレエ 「ナポリ」@東京文化会館

15日の金曜日は、ワタシ的には「はじめまして」のバレエ団=デンマーク・ロイヤルバレエの日本公演初日に行ってきた。会場となった東京文化会館は、ザンネンながら全体で6割ちょっとという感じの入りで、かなり空席が目立つ。1階席はそこそこ入っているけれど、2階席以上は3割程度かな。

さて、日本では上演されることが珍しい、この「ナポリ」という演目は、ブルノンヴィルの振付による作品だが、ストーリーは単純明快。若い漁師のジェンナロと、その恋人テレシーナが、ナポリの町から小船に乗って海に漕ぎ出したが、嵐にあって転覆し、テレシーナだけが行方不明となる(第一幕)。ジェンナロは、テレシーナを探すために再び海に漕ぎ出し、カプリ島の青の洞窟でテレシーナを見つけるが、美しい彼女は海王ゴルフォーによって妖精に変えられ、記憶を失っていた。しかしジェンナロによって記憶を取り戻したテレシーナと、ナポリの町の戻り(第2幕)、祭りが繰り広げられるというもの(第3幕)。

ワタシもはじめて見る演目だが、はっきり言って音楽的にはお世辞にも面白いとはいえない(汗)。誰が作曲したのかよくわからないけど、単純で平板な音楽が延々と続く感じだし、さらにシティ・フィルの音色的な魅力の乏しさがザンネンだった。その一方で、まずは舞台装置の美しさ、豪華さには目を奪われる。衣装も華やかで、登場人物の多さもあいまって、ナポリの街の喧騒や第三幕の祭りなどは、とても賑やかだ。

バレエ的な意味で、「おおっ!!!」と声を上げるようなテクニックの見せ場は少なく、第一幕はマイム主体なので眠くなってしまったが(爆)、いわゆるブルノンヴィル・スタイルと呼ばれる独特のステップや連続する跳躍、小刻みな足裁きは、冒頭から見ることができる。たぶん、高度な技術なんだろうけど、ワタシが座った5階席から見る限りダンサーのジャンプ力は全般的に控えめ。体が大きいダンサーが多いので仕方がないのだろうけど、反面、しなやかな腕の動きや表情が美しく、表現力で長けているバレエ団だという印象だ。

見ものとなるのは、第3幕の祭りだ。20分以上、大人数が喧騒の中での踊りを繰り広げ、主役のティナ・ホイルンド、トマス・ルンドも印象に残らないほどの賑やかさ。コールドバレエもホントに楽しそうで、自由奔放とも思えるようなアンサンブルなのだが、それがイタリア的な雰囲気かもしれないと妙にナットクしてしまう。なかなか日本では見ることのできない演目だし、たぶん、日本のバレエ団のレパートリーにのることはない演目だろうから、希少な機会だったと思う。

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デンマーク・ロイヤル・バレエ団「ナポリ」
2009年5月15日(金) 18:30開演 会場:東京文化会館
◆主な配役◆
【第1幕】
ジェンナロ(若い漁師):トマス・ルンド
ヴェロニカ(未亡人):エヴァ・クロボー
テレシーナ(その娘):ティナ・ホイルンド
フラ・アンブロシオ(修道士):ポール=エリック・ヘセルキル
ジャコモ(マカロニ売り):ケン・ハーゲ
ペポ(レモネード売り):フレミング・リベア
ジョヴァニーナ:ルイーズ・ミヨール
パスカリロ(大道芸人):モーエンス・ボーセン
ドラマー:アレクサンダー・サックニック
カルリーノ(人形師):トーマス・フリント・イェッペセン
バラビル:
マリア・ベルンホルト、エリザベット・ダム、キジー・ハワード、
アルバ・ナダル、ジュリー・ヴァランタン、ルイーズ・エステルゴール
チャールズ・アナセン、ウルリック・ビヤケァー、セバスティアン・クロボー、
マルチン・クピンスキー、クリストファー・リッケル、アレクサンダー・ステーゲル
ほか漁師、ナポリの人々、旅人、浮浪者
【第2幕】
海王ゴルフォ:フェルナンド・モラ
コラーラ(海の精):セシリー・ラーセン
アルゼンチーナ(海の精):スザンネ・グリンデル
16人の海の精:
アマリー・アドリアン、マリア・ベルンホルト、ジェイミー・クランダール、エリザベット・ダム、
サラ・デュプイ、エレン・グリーン、レナ=マリア・グルベール、レベッカ・ラッベ、
ブリジット・ローレンス、ジョルジア・ミネッラ、アルバ・ナダル、
アナスタシア・パスカリ、マティルデ・ソーエ、ジュリー・ヴァランタン、
エスター・リー・ウィルキンソン、ルイーズ・エステルゴール
【第3幕】
パ・ド・シス:
キジー・ハワード、ギッテ・リンストロム、クリスティーナ・ミシャネック、ヤオ・ウェイ
ニコライ・ハンセン、ネーミア・キッシュ
ソロ:
アレクサンダー・ステーゲル、キジー・ハワード、ニコライ・ハンセン、
トマス・ルンド、ティナ・ホイルンド、ジェイミー・クランダール、ヤオ・ウェイ
スリー・レディース:
アマリー・アドリアン、エスター・リー・ウィルキンソン、ルイーズ・エステルゴール
タランテラ:ジュリー・ヴァランタン、モーテン・エガト
フィナーレ:全員
指揮:ヘンリク・ヴァウン・クリステンセン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

◆上演時間◆
【第1幕】 18:30〜19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35〜20:10
休憩 20分
【第3幕】 20:30〜21:10

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2009年05月04日

「ザハーロワのすべて」@東京文化会館(5/3)

大好きなバレリーナの一人、スヴェトラーナ・ザハーロワを中心としたプログラムを見るために、東京文化会館に行ってきた。GW中だからなのか、客席には空席が目立ち、3階・4階のサイドはほとんど空いているし、正面側も半分くらいの入り。1階はそれなりに入っていたので全体では6割程度の入場者がいたと思うけど、ザハーロワの日本での人気の高さ考えると、かなりチケットセールスには低調になってしまったようだ。

Part T
≪カルメン組曲≫Carmen Suite/Alberto Alonso-Vizet-Shcheddrin
(音楽:ビゼー/シチェドリン 原振付:アロンソ 改訂演出:A&A.プリセツキー)
出演 カルメン:ザハーロワ、ホセ:ウヴァーロフ、トレアドール:シュピレフスキー、
コレヒドール:ヤン・ヴァーニャ、運命:オクサーナ・グリャーエワ、
たばこ売りの女たち:タチヤーナ・リョーゾワ、オリガ・キフャーク

今日の公演は、オケなしで録音した音楽を使っている。ワタシは原則としてオケなしのバレエには行かない主義だったんだけど、この日の録音はかなり上質な音響で、これならまぁ許せる範囲。もちろん音の立ち上がりの鋭さや、音の明晰な分離感は望めないけれど、少なくとも不快な音ではなかった。録音を使った上演でも、音響的には以前と比べて大きく進歩しているようだ。

それにしても、この「カルメン組曲」はオペラを知っている人が見ると、かなり違和感を覚えるに違いない。シチェドリンが編曲した「カルメン組曲」は、その音楽の多くをビゼーの「カルメン」から採用しているんだけど、オペラで使われている音楽が、このバレエではまったく違うシーンで使われていたり、急に「アルルの女」が出現したり、アダージョでは「カルメン」以外のよく知らない音楽が使われたり・・・。ストーリーもかなり端折られていて、もちろんミカエラも登場しないし、ジプシーもない。カルメン、ホセとトレアドールの3人に絞られているのだが、よくわからない「運命」というキャストもいるという次第。かえってややこしい。結論。余計な先入観は抜きにして、ストーリーのことも考えずに見るのが正しいかも。

バレエ作品として「カルメン組曲」が優れているとは思えなかったけど、古典的な作品を踊っている普段のザハーロワとは違って、妖艶なカルメンを演じている姿はカッコイイ。ただ、・・・自由奔放なカルメンを演じるには、ザハーロワはいささか生真面目すぎるというか、カルメンになりきれていないような気がする。ま、これはカルメン像をどうとらえるのかの問題に関わってくる部分でもあるんだけど、ホセやトレアドールとの絡みも希薄で、ホセがカルメンに対して盲目的に惚れている表現も弱い。弱すぎる! だから最後にホセがカルメンを刺してしまうところなんかは唐突感が漂う。

Part U
「パリの炎/ワイノーネン-アサフィエフ」《The Flame of Paris》Vasily Vainonen-Boris Asafiev カプツォーワ&ワシーリエフKaptsova & Vasiliev

カプツォーワもキレイだったけど、会場を沸かせたのは何といってもワシーリエフ。あの超絶的滞空時間のジャンプを見せられて、会場からはドヨメキが起こる。すげー。

「トリスタンとイゾルデ/パストール-ワーグナー」《Tristan and Isolde》Richard Wagner-Kristof Pastor ザハーロワ&メルクーリエフ Zakharova & Merkuriev

振り付けはどうかなぁ・・・と思う部分もあるけど、ザハーロワには一番似合っている作品かも。媚薬を飲んで禁断の恋に落ちてしまったトリスタンとイゾルデ。ワーグナーの無限旋律に乗せて踊る濃密な愛の世界、そして悲劇的な破局を予感させる。好きです、こーゆーの。

≪エスメラルダ≫ パ・ド・ドゥ オリガ・キフャーク 、ヤン・ヴァーニャ

当初はプログラムに入っていなかった作品で、イタリアの作曲家、リッカルド・ドリゴの作品らしい。ジプシーを演じた二人はキエフバレエの若手なんだけど、この日に登場した顔ぶれの中ではやっぱり分が悪い。あまり印象に残らなかった。

「ブラック/F.ヴェンティリア-R.オーブリ」《Black》Francesco Ventiglia-Rene Aubry
ザハーロワ&メルクーリエフ Zakharova & Merkuriev

すごいスピード感!その音楽にピタリとあわせて踊るザハーロワとメルクーリエフにはオドロキ!

「ジゼル/プティパ、アダン-ペロー、コラーリ」《Giselle》 Petipa - Jean Coralli - Jules Perrot コバヒーゼ&シュピレフスキーKobakhide & Shpilevsky

「ジゼル」は有名な作品の割りに、個人的にはあまり見たことがない演目。とっても端正で、美しい作品で満足だけど、これを全幕で見るのはちょっとなぁ・・・といつも思ってしまうのだ。

「クレイジー/セルゲイ・ボンドゥール-ピアソラ」《Crazy》Sergei Bondur -Astor Piazzolla
ワシーリエフVasiliev

スゴイです。このジャンプの高さ、滞空時間の長さ、キレの良さ、回転の速さ、・・・もはや言うべき言葉がないです。とにかく、今見ておくべきダンサーの筆頭だと思う。こういうダンサーの旬は、そう長くはないことが多いので。この日でいちばん会場が盛り上がったのはこの瞬間かも。なんかザハーロワをくってしまったような感じ。

「ヴォイス/パストール-ヴェルディ」《Voice》Kristof Pastor-Giuseppe Verdi
ザハーロワ Zakharova

最後はザハーロワのソロで、ちょっとコメディっぽくよろめいたりするプリマを演じた作品。キンキラで華やかな衣装が美しいけど、最後はもっと会場を沸かせる作品で閉めて欲しかったなぁ。そしてアンコールは「パガニーニ24」、パガニーニの24のカプリースの最後の曲で、今日のバレリーナが全員、キメ技を繰り出しながら再登場する。いやー最後は盛り上がって、「カプリース24」を再びアンコールしてくれました。ワタシは5階席サイドに座っていたんだけど、この2回目のアンコールの時には舞台袖に降りていたので、この瞬間だけでも間近に見ることができてシアワセ。大満足!

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2009年03月29日

新国立劇場 Ballet The Chic

29日のソワレは、新国立劇場の中劇場で行われた「バレエ・ザ・シック」と題された公演。キャストは新国バレエ団の主要メンバーが揃い踏みなのだが、演目が必ずしもポピュラーなものではないせいか、客席の入りは7割程度。

20090328-01

それにしても、バランシンの「セレナーデ」はすばらしい作品だ。一昨年の新国立劇場の10周年ガラコンサートでも見た記憶があるけれど、作品としての素晴らしさはもちろん、フォーメーションの動きも、腕の開く角度もピタリと揃えられていて、コールドバレエの水準が高い新国立劇場バレエの美点が端的に発揮された美しい舞台に仕上がった。音楽はチャイコフスキーの弦楽セレナーデを全曲使った作品だが、欲を言えば、もう少し編成を絞って純度の高い音を聴きたかった。

その他の作品ははじめて見たので、比較はできないが、「空間の鳥」は、男性の群舞の前面に押し出した作品。「ボル・ヴォス・ムエロ」はスペインの古楽を用いた作品で、中世の雰囲気をかもし出す作品で、独特の魅力に溢れている。「プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ」は、スピード感の溢れる動きに、コミカルな動きを組み合わせた、非常に高度なテクニックを要すると思われる作品だ。それゆえのミスも散見され、踊ることに精一杯で、このバレエが本来持っている面白さが伝わってういるのかどうかが疑問だったが、こういったバレエ団としてのチャレンジは好感が持てる。古典的な全幕モノのバレエも面白いが、こういった現代的な作品もイイ。少なくともクラシック音楽の現代モノよりも、親しみがもてるのではないか(爆)。

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【振付】ジョージ・バランシン(『セレナーデ』)
トワイラ・サープ(『プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ』)
ナチョ・ドゥアト(『ポル・ヴォス・ムエロ』)
井口裕之(『空間の鳥』)
【指 揮】渡邊一正(セレナーデ)
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団(セレナーデ)

<セレナーデ>
西山裕子、寺島まゆみ、寺田亜沙子(27日、28日夜)
マイレン・トレウバエフ、冨川祐樹(27日、28日夜)
ほか 新国立劇場バレエ団

<空間の鳥>
前田新奈(27日、28日夜)
貝川鐵夫、江本 拓、八幡顕光、高木裕次、佐々木淳史、末松大輔、アンダーシュ・ハンマル、泊 陽平、清水裕三郎、野崎哲也、原 健太、三船元維

<ポル・ヴォス・ムエロ>
湯川麻美子、遠藤睦子、西川貴子、本島美和、丸尾孝子
高橋有里(27日・28日夜・29日)
吉本泰久、貝川鐵夫、陳 秀介、冨川祐樹
山本隆之(26日・27日・28日夜)
古川和則(26日・27日・28日夜)

<プッシュ・カムズ・トゥ・ショヴ>
福田圭吾(27日、28日夜)
湯川麻美子(27日・28日夜)
小野絢子(27日・28日夜)
さいとう美帆(27日・28日夜)
中村 誠(27日・28日夜)
ほか 新国立劇場バレエ団

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2008年12月21日

シンデレラ@新国立劇場 (12/20初日公演)

すでに随所でレポされている「シンデレラ」でのトラブル、すなわちコジョカルの代役として登場したラリーナ・レジニナまでもが第2幕の途中でのジャンプの着地時に足をひねって怪我。その後のサポートピルエットで失敗、そして舞台から下がるときには足をわずかに引きずっているのが見えた。さらにシンデレラのヴァリエーションが飛ばされていきなり王子のヴァリエーションをはじめるためにコボーがステージに現れる。ここはシンデレラの音楽のはずがコボーがステージに立っているのものだから指揮者&オケは事情がつかめず、音楽も中断。コボーが「マエストロ!」と音楽を促し、オケから譜めくりの音がガサゴソ聞こえた後に王子のヴァリエーションが始まった。

20081222

「これはヤバイな」と思ったら案の定、義理姉の踊りが終わった直後、第二幕の途中で幕が下ろされ、オケも途中でストップがかかった。客席の照明が点され、舞台監督と思しき人がステージ袖に現れて、「主役のレジニナの怪我のため、15分ほど休憩を頂きます」とアナウンス。そして10分後、再び「主役をさいとう美帆とトレウバエフに交代し、5分後に再開します」とアナウンスされ、波乱に中での「シンデレラ」初日となってしまった。

この日は初日とあって、全体的に硬さを感じさせる公演だった。特に「シンデレラ」の場合、義理姉たちのグロテスク?というか(爆)、コメディ的な踊りが炸裂するか否かに、成否がかかっているといっても決して過言ではない。その意味では、この二人の動きが硬すぎて、客席からほとんど笑いが起きないのである。こんなに冷めた「シンデレラ」は見たことがあったかな?と思う中で起こったレジニナの怪我による中断と、主役の交代。どうなることやらと心配だったが、急遽の登場となったさいとう美帆とトレウバエフは立派に素晴らしい踊りを見せてくれた。

清楚で可憐な雰囲気を携えたシンデレラ、それをサポートする力強いトレイバエフの王子。いきなりのステージということもあって準備万端というわけには行かなかっただろうけど、そんな中でも最善の努力をしているように見えて、客席からは大きな拍手を集めていた。さいとう美帆は、2004年に新国で21歳の若さでシンデレラの主役に大抜擢された経歴を持つらしい。この日の踊りを見れば、そんな経歴も納得。これからの成長が楽しみな人である。

それにしてもプロコフィエフの音楽は素晴らしい。「シンデレラ」の音楽を聞ける機会は決して多くはないし、海外バレエ団の場合、音楽的な水準が低いことが多いので、ガルフォース&東京フィルの演奏を聴きに行くだけでも、この公演に行く価値があると思う(爆)。ワタシはもう一度、聴きに行く・・・・んじゃなくて見に行く予定だ。

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【振 付】フレデリック・アシュトン
【作 曲】セルゲイ・プロコフィエフ
【監修・演出】ウエンディ・エリス・サムス
【指 揮】デヴィッド・ガルフォース

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【シンデレラ】
ラリーサ・レジニナ*(20日)
酒井はな(21日,24日)
さいとう美帆*(22日,23日昼,23日夜)
寺島まゆみ(26日)
西山裕子(27日)
【王子】
ヨハン・コボー(20日,22日,23日夜)
山本隆之(21日,24日)
マイレン・トレウバエフ(23日昼)
貝川鐵夫(26日)
中村 誠(27日)
【義理の姉たち】
マシモ・アクリ(20日,22日,23日夜)
井口裕之(20日,22日,23日夜)
保坂アントン慶(21日,23日昼,24日,26日,27日)
高木裕次(21日,23日昼,24日)
堀 登(26日,27日)
【仙女】
川村真樹(20日,21日,22日,23日夜,24日)
本島美和(23日昼,26日,27日)
【父親】
石井四郎(20日,22日,23日夜,26日,27日)
澤田展生(21日,23日昼,24日)
【春の精】
小野絢子(20日,22日,23日夜)
丸尾孝子(21日,23日昼,24日)
伊藤友季子(26日,27日)
【夏の精】
西川貴子(20日,22日,23日夜,26日)
湯川麻美子(21日,23日昼,24日,27日)
【秋の精】
遠藤睦子(20日,22日,23日夜,26日)
高橋有里(21日,23日昼,24日,27日)
【冬の精】
寺島ひろみ(20日,22日,23日夜,26日)
厚木三杏(21日,23日昼,24日,27日)
【道化】
八幡顕光(20日,22日,23日夜,27日)
吉本泰久(21日,24日)
グリゴリー・バリノフ(23日昼,26日)
【ナポレオン】
伊藤隆仁(20日,22日,23日夜,27日)
八幡顕光(21日,23日昼,24日,26日)
【ウェリントン】
貝川鐵夫(20日,22日,23日夜)
市川 透(21日,23日昼,24日)
小笠原一真(26日,27日)
【王子の友人】
陳 秀介 冨川祐樹 江本 拓
中村 誠(20日,21日,22日,23日)
マイレン・トレウバエフ(24日,26日,27日)
◆当初予定しておりましたラリーサ・レジニナは怪我のため、さいとう美帆に交代。【22日、23日夜】(王子役はヨハン・コボー)

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2008年12月10日

明るい小川@ボリショイ・バレエ (12/10 東京文化会館)

今日は、なんと1階正面3列目。昨日は舞台全体を俯瞰できる席だったけど、今日は全体像は見えなくとも出演者の表情まではっきりと間近で見ることができる席ナノダ。普段は5階席ばかりで見ているワタシのとっては鼻血ブー! しかも、こんな斬新な演目で、最強のバレエ団、素晴らしい出演者を得て、今日も思い出に残るステージを見せてくれた。この「明るい小川」を、これだけの水準で見ることができるのは、果たして何年後になるだろうか・・・・そう思うとちょっと悲しくなるほど、素晴らしい2日間だった。

まず、今日の舞台を支えたのは何よりも管弦楽。昨日とは座席が違うので正確な比較は出来ないけど、アンサンブルも向上し、俊敏でステージにあわせた正確なリズム感を刻み、ショスタコーヴィチ独自の音楽世界を構築していく。この舞台は一見、ラトマンスキーの振り付けや舞台装置の美しさに目が良くと思うけど、この舞台を根底から支えているのはショスタコーヴィッチの音楽である。スターリンを表面的には賛美する姿勢=社会主義リアリズムを装いつつも、どこか皮肉を込めた諧謔的な音楽は、この舞台のテーマに欠くことはできない。、この音楽以外では一切、バレエとして成立しないことは明らかだ。そしてボリショイ劇場管弦楽団は、これまで聴いた中では最もイイ演奏を聴かせてくれたと思う。脱帽。

登場人物の多くは、昨日と入れ替わったが、そのレベルは甲乙付けがたい。あえて言えば、昨日のアレクサンドロワがカッコイイ宝塚的な男装姿を見せてくれたとすれば、今日のオーシポワはどこか少年的なかわいらしい男装。気品の高さでは一歩譲るものの、素晴らしいジャンプ力と回転ワザのスピードではアレクサンドロワを上回る。ワシーリエフも、どこか少年的な雰囲気が感じられる。表現力も決して悪くない。リフトで危なっかしいところがあったけど、やっぱりこちらもジャンプ力、回転のスピード、キレのよさでは抜群のレベルだ。

ゴチャーゴワもとってもかわいらしい。村娘(友人たち)との踊りの中でコケタけど、この演目の中でならご愛嬌だ。ボリショイ唯一の日本人ソリスト=岩田守弘も、キレがいい。女学生を口説きつつも、決して憎めないアコーディオン走者を熱演。フィーリンの演技については言うまでもない。ホントに彼の女装ダンサーを見逃した人は、後悔するべきだ・・・と思うほどだ!

一般的には、昨日のほうがトータルでの水準は高かったと評価されると思うけど、ワタシ的にはダンサーの個性の範囲内、観客の好みの範囲内だと思う。両日ともホントに面白かった。ボリショイは、こんどは何時、この「明るい小川」を東京で上演してくれるのだろうか。いまから待ち遠くてならない。

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2008年12月10日(水) 19:00〜20:50  
明 る い 小 川  2 幕 4 場
音楽 : ドミトリー・ショスタコーヴィチ
台本 : アドリアン・ピオトロフスキー
フョードル・ロプホーフ
振付  アレクセイ・ラトマンスキー
美術 : ボリス・メッセレル
音楽監督 : パーヴェル・ソローキン
照明 : アレクサンドル・ルプツォフ
振付助手 : アレクサンドル・ペトゥホーフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団
ジーナ (ピョートルの妻) : アナスタシア・ゴリャーチェワ
ピョートル (農業技師) : イワン・ワシーリエフ
バレリーナ : ナターリヤ・オーシポワ
バレエ・ダンサー (バレリーナのパートナー) : セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者 : 岩田守弘
初老の別荘住人 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
その若作りの妻 : アナスタシア・ヴィノクール
ガヴリールィチ (品質検査官)  イーゴリ・シマチェフ
ガーリャ (女学生) : クセーニヤ・プチョールキナ
搾乳婦 : アンナ・アントロポーワ
トラクター運転手 : イワン・プラーズニコフ
高地の住人 : アントン・サーヴィチェフ
クバンの作業員 : バトゥール・アナドゥルジエフ
高地の住人たち :
アントン・クズネツォーフ
  セルゲイ・ゼレンコ
  ロマン・シマチェフ
  ロマン・ツェリシツェフ
クバンの作業員たち :
  ユーリー・バラーノフ
  ワシーリー・ジドコフ
  セルゲイ・ミナコフ
  アンドレイ・ルィバコフ
ジーナの友人たち : 
アナスタシア・メシコーワ
  クセーニヤ・ソローキナ
  ヴィクトリア・オーシポワ
  アンナ・ニクーリナ
  アンナ・オークネワ
  チナラ・アリザデ
【上演時間】 約1時間50分 【終演予定】 20:50  
第1幕 40分 − 休憩 25分 − 第2幕 45分 

posted by のら at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ballet

2008年12月09日

明るい小川@ボリショイ・バレエ (12/9 東京文化会館)

今回のボリショイ・バレエ来日の演目の中で、最も異色の演目がコレ・・・ショスタコーヴィッチが1935年に作曲した「明るい小川」だ。たぶん、日本で上演されるのはこのボリショイが初めてではないかと思うけど、作曲された1935年といえばショスタコが交響曲第4番(1936)を作曲していた時代と近いのだが、この「明るい小川」を初めて聴いて思うのは、難解な交響曲第4番とは対照的な音楽、ということだ。まさに「社会主義リアリズム」の極地とでも言うべき明快さ、簡潔さナノダ。もちろんショスタコーヴィッチ独自の諧謔的な世界観が内包されていて、単なる社会主義体制の翼賛的な音楽ではなく、立派な皮肉が込められているのがイイ。そして、このバレエを見て思った、・・・・・こんな素晴らしい音楽とバレエを見ることができて、ホントに感動した。マジでボリショイに感謝したい。

まず賞賛したいのは、ボリショイ劇場のオーケストラだ。たしかにそんなに巧いオケではないのだが、日本のオケにはない瞬発力、パワー、リズム感がショスタコの音楽に良く似合う。たぶん、日本のオケだとアンサンブルはキレイに整えられるだろうけど、このボリショイのような諧謔的な表現や、ダイナミックなリズム感は表現できなかっただろう。特にこのバレエの生命は、音楽のリズム感だ。その意味では、このボリショイは素晴らしい。この「明るい小川」のために、オケを引き連れて来日したのではないかと思うほどだ。拍手!!!!

そして、芸術監督ラトマンスキーが蘇生したこのバレエに生命を吹き込んだ踊り手も素晴らしかった。あの「白鳥の湖」では冴えなかったアレクサンドロワが、実に生き生きと躍動し、男装の麗人姿も実に良く似合っていた。相手役のフィーリンもこの演目のためだけに来日したのだが、女装のバレリーナ役も、実にコミカル。その演技力に脱帽だ。クリサノワも、足がきれいに上がって実に美しいし、夫がバレリーナに恋したことによる複雑な嫉妬心を表現するときの簿妙な演技は心憎いばかり。メルクリーエフ、サーヴィンなども申し分なく、ボリショイの層の厚さを改めて実感させられる一夜になった。

まるで、オペラの「フィガロの結婚」と「こうもり」をミックスしたかのようなコメディバレエだが、ショスタコーヴィッチの音楽とラトマンスキーの素晴らしい振り付けと相まって、素晴らしいバレエ作品としてこれからも上演され続けられるだろう。しかし、この日本で「明るい小川」を見ることができる機会、聴くことが出来る機会は、そう多くはないだろう。明日、東京文化会館で最後の上演がある。今日のNHK「プロフェッショナル」で放送された岩田守弘氏も出演するので、興味のある人はぜひぜひぜひぜひこの機会の見に行くべきである。ワタシも明日、改めて見る予定だ。

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2008年12月9日(火) 19:00〜20:50  
明 る い 小 川  2 幕 4 場
音楽 : ドミトリー・ショスタコーヴィチ
台本 : アドリアン・ピオトロフスキー
フョードル・ロプホーフ
振付  アレクセイ・ラトマンスキー
美術 : ボリス・メッセレル
音楽監督 : パーヴェル・ソローキン
照明 : アレクサンドル・ルプツォフ
振付助手 : アレクサンドル・ペトゥホーフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団
ジーナ (ピョートルの妻) : エカテリーナ・クリサノワ
ピョートル (農業技師) : アンドレイ・メルクーリエフ
バレリーナ : マリーヤ・アレクサンドロワ
バレエ・ダンサー (バレリーナのパートナー) : セルゲイ・フィーリン
アコーディオン奏者 : デニス・サーヴィン
初老の別荘住人 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
その若作りの妻 : アナスタシア・ヴィノクール
ガヴリールィチ (品質検査官)  アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガーリャ (女学生) : アナスタシア・スタシケーヴィチ
搾乳婦 : アンナ・アントロポーワ
トラクター運転手 : イワン・プラーズニコフ
高地の住人 : アントン・サーヴィチェフ
クバンの作業員 : バトゥール・アナドゥルジエフ
高地の住人たち :
アントン・クズネツォーフ
  セルゲイ・ゼレンコ
  ロマン・シマチェフ
  ロマン・ツェリシチェフ
クバンの作業員たち :
ユーリー・バラーノフ
  ワシーリー・ジドコフ
  セルゲイ・ミナコフ
  アンドレイ・ルィバコフ
ジーナの友人たち :
アナスタシア・メシコーワ
  クセーニヤ・ソローキナ
  ヴィクトリア・オーシポワ
  アンナ・ニクーリナ
  アンナ・オークネワ
  チナラ・アリザデ
【上演時間】 約1時間50分 【終演予定】 20:50  
第1幕 40分 − 休憩 25分 − 第2幕 45分 

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2008年12月07日

白鳥の湖@ボリショイ・バレエ (12/6ソワレ 東京文化会館)

バレエの代名詞となる演目といえば、この「白鳥の湖」。チャイコフスキーの名旋律に乗せて踊られるバレエを知らない人は、・・・たぶんいないと思う。今回のボリショイの東京公演でも、「白鳥の湖」は最も多い5回、ついで「ドンキ」が3回、「明るい小川」が2回という上演回数に、人気が裏付けられている。今日はソワレという事で、夕陽が沈むのを見届けてからホールに向かった。

20081205

会場は、土曜日の公演にもかかわらず、3階・4階のサイドにちょっと空席が目立つ。それでも8割強、・・・9割近く入っているだろうか。

振り付けは、プティパの原振付に、元芸術監督のグリゴローヴィチが手を加えたもの。このボリショイ版「白鳥」を見るのは初めてだが、なんとなく違和感が残る。特にラストは「悲劇」として終わるのだが、音楽的にも尻切れトンボみたいな感じだし、呆然と悲しみに嘆く王子が残るステージはちょっとなぁ。個人的には、悲劇として終わるのならオデットと王子が二人とも同じ運命を辿って欲しかったのだが、それがバラバラになってしまうというのは、そこだけ「物語」から「現実」に引き戻されてしまう感じがする。この版は、ちょっと好きになれそうもない気がするなぁ・・・。

オデット&オディールは、アレクサンドロワ。長身で手足も長く、ステージでは見栄えのするプリンシパルだが、今日はちょっと不満足な出来。踊りにキレてない感じがしたし、グランフィッテもすごく高速で安定していたのに、最後の最後でバランスを崩してしまったり、・・・・その本来の実力を十分には発揮できなかったと思う。王子のシュピレフスキーは、かなり力不足に感じた。ルックスは王子様風なので得はしているけど、跳躍力も乏しく、回転系も切れが悪い。正直、良かったのは道化のロバーティンくらいで、あまり印象に残ったダンサーはいなかった。

対して音楽は、まぁ、良かった。「ドンキ」では荒さばかりを感じたが、この「白鳥の湖」では2幕以降はなかなかの好演奏。相変わらず細かいニュアンスは伝わりにくいオケだが、音量のでかさを生かして、幅広いダイナミックレンジを駆使し、ドラマチックに音楽を描き出す。やっぱり名曲だ・・・「白鳥の湖」は。

そんなわけでバレエ的にはちょっと不満が残る公演だったけど、音楽的にはソコソコ良かったので、5,000円のチケット代の元は取れたのかも。週明けのショスタコ「明るい小川」に期待することにしよう。

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2008年12月6日(土) 18:00〜20:35  
白 鳥 の 湖  2 幕 4 場
音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
台本・改訂振付・制作 : ユーリー・グリゴローヴィチ
原振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
  アレクサンドル・ゴールスキー
美術 : シモン・ヴィルサラーゼ
音楽監督・共同制作 : パーヴェル・ソローキン
照明 : ミハイル・ソコロフ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団

オデット/オディール : マリーヤ・アレクサンドロワ
王妃 (王子の母) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ジークフリート王子 : アルテム・シュピレフスキー
ロットバルト : パーヴェル・ドミトリチェンコ
王子の家庭教師 : アレクセイ・ロパレーヴィチ
道化 : ヴァチェスラフ・ロパーティン
王子の友人たち : アンナ・ニクーリナ,アナスタシア・ゴリャチェーワ
儀典長 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
ハンガリーの王女 : ネッリ・コバヒーゼ
ロシアの王女 : オリガ・ステブレツォーワ
スペインの王女 : アナスタシア・メシコーワ
ナポリの王女 : アナスタシア・ゴリャチェーワ
ポーランドの王女 : エカテリーナ・シプーリナ
3羽の白鳥 : ネッリ・コバヒーゼ,ユーリヤ・グレベンシチコワ
ヴィクトリア・オーシポワ
4羽の白鳥 : チナラ・アリザデ,スヴェトラーナ・グネードワ
スヴェトラーナ・パヴロワ,アナスタシア・スタシケーヴィチ
ワルツ : オリガ・ステブレツォーワ,ヴィクトリア・オーシポワ
アレーシヤ・ボイコ,アンナ・オークネワ
カリム・アブドゥーリン,デニス・サーヴィン
ウラジスラフ・ラントラートフ,エゴール・フロムーシン

【上演時間】 約2時間30分 【終演予定】 20:35  
第1幕 (第1場・第2場) 70分 − 休憩 25分 − 第2幕 (第1場・第2場) 60分

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2008年12月06日

ドン・キホーテ@ボリショイ・バレエ (12/4東京文化会館)

最近、バレエを見に行く機会が増えているけど、今回はロシア・バレエの最高峰のボリショイバレエだ。バレエの来日公演は、現地の劇場が休みとなる夏が多いのはわかるのだが、・・・・あと、なぜか11月下旬から12月はじめというのが多い。まずはボリショイ得意の演目ミンクス作曲の「ドン・キホーテ」だ。

まぁ、スゴイ舞台でした。今をときめく注目の若手コンビ、オーシポワとワシリーエフの組み合わせ。ワシリーエフがステージに現れ、まずはスゴイ滞空時間のジャンプでご挨拶、開場からは感嘆のドヨメキが起こる。以降も、これでもかっ、というジャンプ力を生かした見ごたえのあるダンスを披露し、回転系のワザも全く不安感がない。リフトも万全。オーシポワもスゴイ。ジャンプ力はあるし、何よりも足がまっすぐ、きれいに上がるのがキレイ。回転系のスピードも、スケートのスピン並みの高速回転! 姫キャラとしては弱さを感じるけど、こういう町ムスメ的なキャラであればぴったり。この二人に関しては、まるでサーカス的な面白さだ。

先日のシュツットガルトと比べると、やっぱり層の厚さの違いを感じる。シュツットガルトのときは、コールドもソリストも足音のドスンドスンという鈍重な音に驚いたけど、ボリショイだとホントに静かだ。きっと足の裏に肉球が付いているに違いない、と思うほどだが(爆)、動きが軽やかでスピード感がある。シュツットガルトのエレガントで華麗な舞台もイイと思うけど、やっぱボリショイのバレエを見ると本流はコレだよなぁ。

オーケストラは、本場から連れてきたボリショイ劇場管弦楽団。はっきり言って巧いオケではない。アンサンブルは荒めだし、テキトーに演奏している感がちょっと漂うけど、カラッと乾いた音色はスペインを舞台にした伴奏として魅力がある。それにダイナミックレンジも広くて、決して編成は大きくないのに、日本のオケ以上にデカイ音量でホールを満たしてくれるのはサスガかもしれない。

全体的には大満足の舞台だった。ボリショイならではの豪華な明るい舞台とテクニック、層の厚さを感じた一夜だった。

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2008年12月4日(木) 18:30〜21:10 
ドン・キホーテ  全 3 幕
※最終的なキャストは当日会場にてご確認下さいますようお願いいたします。
音楽 : ルートヴィヒ・ミンクス
台本 : マリウス・プティパ
振付 : マリウス・プティパ,アレクサンドル・ゴールスキー
振付改訂 : アレクセイ・ファジェーチェフ
ファジェーチェフの助手 : ミハイル・ツィヴィン
美術 : セルゲイ・バルヒン
衣裳復元 : タチヤーナ・アルタモノワ,エレーナ・メルクーロワ
音楽監督 : アレクサンドル・コプィロフ
照明 : ミハイル・ソコロフ
美術助手 : アリョーナ・ピカロワ
指揮 : パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽 : ボリショイ劇場管弦楽団
キトリ/ドゥルシネア : ナターリヤ・オーシポワ
バジル (床屋) : イワン・ワシーリエフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士) : アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち) : アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族) : デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人) : ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人) : オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士) : アルテム・シュピレフスキー
ルチア (街の踊り子) : アナスタシア・メシコーワ
メルセデス (踊り子) : マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ロレンソ (キトリの父) : イーゴリ・シマチェフ
ロレンソの妻 (キトリの母) : アナスタシア・ヴィノクール
公爵 : アレクサンドル・ファジェーチェフ
公爵夫人 : エカテリーナ・バルィキナ
居酒屋の主人 : イワン・プラーズニコフ
森の精の女王 : エカテリーナ・シプーリナ
3人の森の精 : ユーリヤ・グレベンシチコワ,ネッリ・コバヒーゼ
オリガ・マルチェンコワ
4人の森の精 : アレーシャ・ボイコ,スヴェトラーナ・パヴロワ
チナラ・アリザデ,スヴェトラーナ・グネードワ
キューピッド : アナスタシア・スタシケーヴィチ
スペインの踊り : クリスチーナ・カラショーワ
アンナ・バルコワ,エカテリーナ・バルィキナ
ジプシーの踊り : アンナ・アントロポーワ
ボレロ : アンナ・バルコワ,アントン・サーヴィチェフ
グラン・パの第1ヴァリエーション : エカテリーナ・クリサノワ
グラン・パの第2ヴァリエーション : ネッリ・コバヒーゼ

【上演時間】 約2時間40分
第1幕 40分 − 休憩 25分 − 第2幕 45分 − 休憩 25分 − 第3幕 25分 
【終演予定】 9:10p.m.  

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2008年12月01日

オネーギン@シュツットガルト・バレエ

11月30日は、シュツットガルト・バレエの東京公演最終日。このバレエ団の看板的な演目であるジョン・クランコが1965年に振り付けした「オネーギン」の上演だ。先日の「眠れる森の美女」が8割弱の入りで、ちょっと空席も目立ったにもかかわらず、日曜日のオネーギンは9割強の入り。多少の空席はあるものの、ほぼ満席状態だ。

オネーギン:フィリップ・バランキエヴィッチ
レンスキー:アレクサンドル・ザイチェフ
タチヤーナ:マリア・アイシュヴァルト
オリガ:エリザベス・メイソン
管弦楽:ジェームス・タグル指揮 東京シティフィル

ストーリーは、基本的にオペラ版「エフゲニー・オネーギン」と一緒。しかし音楽はまったく違う。オペラ版からの音楽の採用は皆無で、チャイコフスキーのピアノ曲などをクルト=ハインツ・シュトルチェが編曲したものを使っている。ワタシは予備知識もなく見に行ったので、この音楽を聴いて驚いた。これって、・・・たしかにメロディ・ラインはチャイコフスキー的な部分もあるけど、オーケストレーションがちょっと違うんじゃない?という感じで聴いていた。そして、幕が進んでも、聴いたことがある音楽は全然出てこない。あの有名な「ポロネーズ」だって、「えっ」という感じで違う。調べてみると、どうやらこの部分はオペラ「チェレヴィチキ」の「ポーランドの踊り」というものらしい。

したがって、オペラファンがこの演目のバレエを予備知識ナシに見に行くと、ちょっとびっくりすると思う。そういえば、あのマクミラン版の「マノン」も、マスネ作曲のオペラ「マノン」からはひとつも採用せずに、マスネの他の楽曲からつなぎ合わせてバレエ版「マノン」を作り上げた。「マノン」の初演は、この「オネーギン」の初演から9年後。かつては同僚だったクランコとマクミランだが、この「オネーギン」はマクミランにも大きな影響を与えたのかもしれない。

振り付けは、やはり演劇的なアプローチだ。マクミランの振り付けの作品を見たことがある人だったら、ある種の共通点を見つけるに違いない。オペラとバレエでは表現方法が大きく違うけれど、細やかな心理的な描写では音楽的に長けているオペラ版の方がいいと思うけど、舞台とバレエの美しさは別の魅力がある。そこに無理に甲乙をつけるというのも無粋だろう。

この日のソリストは、みんな高水準。特にタチヤーナのアイシュヴァルトの美しく細やかな心理描写、そしてところどころで見せるスピード感に見入ってしまった。個人的には、こういう演劇的なバレエは大好き。再来日時には、またこの演目を見に行きたい。

posted by のら at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ballet