2010年03月21日

ワーグナー「神々の黄昏」@新国立劇場

3月18日(木)は、ワーグナーの新国立劇場による「ニーベルングの指輪」の再演による「神々の黄昏」の初日。チケットは新国会員の郵送優先発売を利用したので、必然的にB席を購入。座席は2階R側で、指揮者の動きやピットの中までよーく見える席。舞台も近いので、オペラグラスがなくても表情がよーくわかる反面、舞台奥の右側はちょっと見難い。平日の16:00開演なのだが、当日の座席は概ね満員。

この舞台を見たのは、約6年ぶり。3人のノルンが映写技師?だったり、ラインの乙女がlシンクロの選手だったり(わざわざ3段腹になるように施した水着着用w)するのは、それまでの演出のコンセプトを引き継いだもの。第一幕のジークフリートは「B」のイニシャル入りのTシャツにジャケット、ブリュンヒルデは「S」のイニシャル入り。どちらもパートナーのイニシャル入りw。グンター家の部下たちは、精肉工場の従業員みたいないでたちで、その後、ジークフリートたちと狩に出かける話とリンクさせている。一方で、グンター家の女性は、グートルーネを含めて、なぜかみんなピンクのスーツ。演出のコンセプトとしては前3作から比べると、斬新さ、真新しさはすでに出尽くした感があるけど、ヒジョーにエキサイティングな演出であることは間違いない。

歌手では、ブリュンヒルデを歌ったイレーネ・テオリンが素晴らしかった。神性を失った女性の弱さと、ジークフリートを愛するゆえの女性の強さを感じさせる表現も実に見事。特にラストの「ブリュンヒルデの自己犠牲」は感動的で、テンションの高い歌声はいまも耳に残っている。また、ジークフリートを歌ったクリスティアン・フランツも、それに劣らぬ輝かしい歌声で、天真爛漫な英雄ぶりを演じた。狡猾で知性的なハーゲン、病的なアルベリヒも申し分ナシ。ブルメスターはこんなにルックスのカッコいいグンターは、はじめて見たw

演奏は、やはり端麗辛口系のワーグナー。濃厚系のワーグナーを好む人からすれば、ちょっと物足りなさが残ったかもしれないけど、この演出だったら端麗辛口系のワーグナーが良く似合う。ワタシの座った席は、残念ながら音響的にはイマイチの席だったので、きちんとした評価はしにくいけど、東京フィルの演奏は大健闘! 第一幕、エッティンガーのタクトが振り下ろされた瞬間の弦楽器には、ちょっと鳥肌が立つほどだった。

エンディングは、すべてがライン川の水底に沈み、ラインの乙女たちに黄金が戻される。そして舞台は現代に戻り、大学の映研っぽい人たちによる映写会場に舞台転換。みな満足げな表情で幕が閉じられる。

終演時間は10時半近かったので、カーテンコールもそこそこに帰る人たちも多かったけど、大きな拍手とブラボーの声が贈られていた。

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楽劇「ニーべルングの指環」第3日
神々の黄昏

2009/2010シーズン
2009/2010 Season Opera
Richard Wagner:"Der Ring des Nibelungen" Dritter Tag Götterdämmerung
リヒャルト・ワーグナー/序幕付全3幕
【ドイツ語上演/字幕付】

【指 揮】ダン・エッティンガー
<初演スタッフ>
【演 出】キース・ウォーナー
【装置・衣裳】デヴィッド・フィールディング
【照 明】ヴォルフガング・ゲッベル
【企 画】若杉 弘
【芸術監督代行】尾高忠明
【主 催】新国立劇場

【ジークフリート】クリスティアン・フランツ
【ブリュンヒルデ】イレーネ・テオリン
【アルベリヒ】島村武男
【グンター】アレクサンダー・マルコ=ブルメスター
【ハーゲン】ダニエル・スメギ
【グートルーネ】横山恵子
【ヴァルトラウテ】カティア・リッティング
【ヴォークリンデ】平井香織
【ヴェルグンデ】池田香織
【フロスヒルデ】大林智子
【第一のノルン】竹本節子
【第二のノルン】清水華澄
【第三のノルン】緑川まり
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

上演時間 1幕 135分 休憩 45分 2幕 75分 休憩 45分 3幕 85分
合計6時間25分

posted by のら at 00:37| Comment(1) | TrackBack(2) | opera
この記事へのコメント
はじめまして、キュブ零と申します。21日に新国立劇場で観賞しました。18日は終演が10時半だったのですね。ウォルフガングさんのご冥福をお祈りいたします。
Posted by キュブ零 at 2010年03月25日 11:42
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