2009年07月20日

アルミンク&新日本フィル オラトリオ「7つの封印を有する書」

かなり時間が経過してしまったけど、八重山から帰ってきて一番最初に行ったコンサートが、7月10日(金)のNJPトリフォニー定期演奏会。ウィーンの作曲家であるシュミットの『7つの封印を有する書』というオラトリオで、ヨハネの黙示録をテーマにした5人のソリスト、合唱を要する大作。上演される機会はきわめてマレで、ワタシ自身始めて聴く曲になる。

フランツ・シュミット作曲 オラトリオ『七つの封印を有する書』

指揮:クリスティアン・アルミンク

ヨハネ:ヘルベルト・リッペルト(テノール)
ソプラノ:増田のり子
アルト:加納悦子
テノール:吉田浩之
バス:クルト・リドル
オルガン:室住素子
合唱:栗友会合唱団

20世紀前半に作曲されたこのオラトリオ、音楽的にはゲンダイ音楽というよりも濃密なロマン派の系統を感じさせる。その意味では、難解さ、聴きにくさはなく、とても聴きやすい作品だ。しかーし、音楽のテーマは、強烈な違和感を禁じえない。

同じキリスト教をテーマにした作品は山のようにあって、ワタシたち日本人でも馴染みが深い。特にバッハの「マタイ受難曲」なんかは、宗教的というよりも、より普遍的な人間性を感じさせて、とても深い共感を呼び起こす。でも、この「七つの封印を有する書」は、キリスト教の中でも議論のマトとなることが多かった黙示録。ゆえに、そこから感じ取れるのはキリスト教を弾圧してきた者たちへの怒りであったり、憎悪であり、そして「最後の審判」で救済されるのはキリスト教を信じるものたちだけという思想なのだ。いや、ワタシはキリスト教の信者ではないので、解釈が間違っているかもしれないけど、演奏会の字幕スーパーから感じた歌詞から感じたのは、そーゆー思想なのだ。

音楽的には、こういったおどろおどろしいトコロは少なく、とても美しい旋律が響く。この思想にアレルギー反応を示すか示さないかによって、この日の演奏会の評価は変わってしまうかもしれないけど、純音楽的に評価するとすればヨハネを歌ったリッペルドは、美しい声の持ち主だけど、やや不安定さを除かせていっぱいいっぱいの様子。その他の歌手は、クルト・リドルを筆頭に申し分ない出来栄え。合唱団も素晴らしかったし、管弦楽も非常に高い完成度を見せてくれた。

ただ、・・・・また聴きたい曲かと問われると、否定的にならざるを得ないのだが(爆)。

posted by のら at 22:32| Comment(0) | TrackBack(1) | orchestra-NJP
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