2008年10月19日

キタエンコ&東京交響楽団 MUZA名曲全集

このところ気乗りがせず、・・・というか日頃の疲れがたまってしまい、都響定期とNJP定期を流してしまったんだけど、10月18日(日)のMUZA名曲全集には行くことができた。ロシアの名匠キタエンコの登場と、チャイコフスキーの名曲ということもあって、ホール内は概ね満員の大盛況だった。

指揮:ドミトリー・キタエンコ
ヴァイオリン:鍵冨弦太郎 

チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」〜ポロネーズ
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
チャイコフスキー:交響曲 第5番 ニ短調 作品64

1018-01

結論から言うと、キタエンコの指揮者としての力量をはっきりと示し、東響の実力を引き出すことに成功し、チャイコフスキーの新たな一面を堪能できた演奏会になった。少なくとも今シーズンの東響のMUZA名曲全集の中で、最も充実した演奏会になったのではないかと思う。

最初の「オネーギン」から、弦楽器は非常に充実した響きを聞かせてくれて、いつもの東響とは一味違う感じ。厚みが増し、しっとりとしたパールのような光沢感を感じさせてくれる。テンポも遅めで、フレーズもじっくりと歌わせ、堂々とした巨匠風のポロネーズ。そして、その傾向はチャイコフスキーの交響曲第5番も変わらなかった。ふつうなら金管楽器全開で華々しく終わるようなところでも、あえて金管楽器軍を抑え、弦楽器の音をメインに音楽を構築する。こういう、美しいチャイコフスキーの5番を聴いたのは、もしかしたら初めてかもしれない。遅いテンポに金管などはツライ側面もあったとは思うが、現在の東響としては最高の演奏でキタエンコの指揮に応えたといって良いのではないか。

ただ残念だったのがコンチェルト。ソリストのヴァイオリンの音色は、ところどころハッとするような美しいところもあったのだが、旋律の歌わせ方が作為的で、早いパッセージがぎこちなくなり、音程も怪しげになる。音量もオケに埋没してしまうところが多く、まだまだこれからのソリストだろうと思う。対して、サポートのオケの響きの充実が印象的だった。

キタエンコは、以前にモスクワ・フィルとの来日公演のときに聴いた記憶があるけど、そのときはこんなに良い識者だとは思わなかったが(爆)、今回の東響との演奏会は素晴らしい力量を発揮して見せた。ぜひぜひ、再来日を望みたい。

posted by のら at 09:25| Comment(0) | TrackBack(0) | orchestra-TSO
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