2008年03月05日

紅露(くーる)工房での染物体験

3月4日(火)の午後は西表島に伝わる伝統的な染物を体験することになった。個人的には、こういった一連のプログラムに入っていなければ、絶対に申し込まなかったであろう内容で、正直言ってこれまで興味の薄い分野だった。でも、やってみたら、とっても興味深いことばかり。先生は、この工房の代表の石垣さんと森田さん。とても丁寧に教えていただいた。

まず工房の名前である「紅露」は「くうる」と読むらしいが、これは島で採れる独特の芋のこと。人間の食用には適さないが、イノシシが薬代わりの掘り起こしてかじるらしい。そして、この芋が染料として適していて、とても良い色を出すのだ。この芋の名前をとって、工房の名前にしたとのこと。実際にこの芋を染料にするためにチップ状にしたものがあったので、かじらせて貰ったのだが、これが苦くて薬みたいな味。

0304kinuさて、私が染めたのは、絹で織られたざっくりとした感じの布。この布地を折って木の棒で挟んだり、輪ゴムで部分的にくくったりすると、その折り方、くくり方に応じて独特の模様が作られる。ある意味、その模様は偶然の産物なのだが、それも染物の面白さのひとつなのだ。私は両端は斜めに折りたたんで、真ん中の三箇所を輪ゴムで止めてみた。

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染料は、当初、フクギを使う予定だったのだが、今回だけインドからの研修生のために作ったヤエヤマヒルギの染料が残っているとのことで、これを使わせていただくことになった(注:ヒルギは台風などで倒木したものを拾い集めて保存し、それを使っているとのこと)。このヒルギをチップ状にし、長時間煮詰めて濾したものを染料として使用する。沸点直前の高温の染料に布を入れ、時々攪拌して1時間程度染める。それを一度水にさらしてから灰汁に漬けると、発色が鮮やかになる。今度はその布を浦内川に持っていき、その布を洗うのだが、浦内川の汽水域の塩分濃度が、独特の発色を生み出すらしいのだ。工房近くの川岸には、植樹したヤエヤマヒルギがあり、そこが布をさらす場所になっている。

 0304basyou

そして、工房のすぐ脇は芭蕉布の原料となる芭蕉の木が植えられているので、布を作るためのすべての材料はこの島の中で生み出されているのだ(今回の体験では絹を使ったけど・・・)。布を染料につけている空き時間に、芭蕉の畑を見学させてもらったけど、芭蕉の幹から中心部の繊維を削りだし、それを干して、紡いでいく作業がとても手間がかかりそうだ。

で、出来上がった布はというと、・・・・・

0304someagari

色は素晴らしいが、模様はちょっと得体が知れない感じだ(爆)。でも、自分的にはかけがえのない一枚。

で、この染色体験で学んだことは、この島の天然の素材の豊かさである。この島にある素材だけで、之だけのものが作れるとは思っても見なかった。きっとまだまだ知られていない染料となる素材もあるのかもしれないし、その染料の組み合わせ次第で、さまざまな色が生み出せるかもしれない。そんなことを考えさせられる、とても面白い体験だった。

posted by のら at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | Trip-Okinawa
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