波照間3日目となった6月30日は、別の宿に移る日だ。この「うるま家」はかなりの人気で、2ヶ月以上前に電話をしたにもかかわらず2泊分しか確保することができなかった。そのため今回は、「ペンション最南端」に移ることにしたのだが・・・・、実はこちらも人気の宿になっていて、2ヶ月くらい前に電話したのだが、確保できたのは1階和室の1泊分だけ。ホントは連泊したかったのだがザンネン。
しかし、前日のうるま家でのゆんたくでも話題にのぼったのだが、波照間は数年前とホントに変わったねー、というのがリピーターの共通認識。ワタシ自身は4年前に来て以来、今回が2回目なのだが、ニシハマが普通の海水浴場みたいな様相を見せ始めているのには驚いた。東屋は混んでいるし、観光客風の家族連れも、以前はあまり見かけなかったような気がする。さらに以前は島を回るの時はみんな自転車というのが定番だったが、今回はバイクが全体の3割近くを占めているのではないか。さらにはレンタカーも見かけるようになってきた。まぁ、海水浴場って言ったって、下の写真のような感じですから、混んでいる訳じゃないけど。
このことの評価は別にして、この波照間島に来るというハードルは、以前よりも低くなったことは確かだ。欠航が多いという交通面での不安定さは相変わらずだが、以前は古くから経営している民宿ばかりで、泊るのにも相部屋になる覚悟が必要な場所だったものが、ここ数年で素泊まり系の「やどかり」「NAMI」「美波」がオープンしているし、プライバシーを保てる「ペンション最南端」「ホテル・オーシャンズ」も開業した。「うるま家」も従来の伝統的な民宿系ではあるものの、比較的キレイで、ふつーの人でも泊りやすい宿だろう。宿泊のキャパシティも増えているし、プライバシー的な意味でのハードルも低くなってきた。
そんなワケで、この波照間島、そして波照間のシンボル的な存在であるニシハマは、以前はかなり」マニアックな八重山通の「聖地」みたいな場所で、夏のニシハマでもそのビーチをずーっと独り占めできたところだったのが、いまではそれなりの賑わいを見せている場所に変貌している。夕陽の沈む時間のニシハマも、竹富島の西桟橋に近いような状況だ。
このペンション最南端も、建設中からニシハマ原理主義者(爆)から、かなり問題視されてきた。あのニシハマの東屋を見下ろす場所に建っているために常に覗かれているかのような雰囲気になるとともに、ニシハマの景観を壊しているというのがその主張の論旨かと思う。ある意味、このペンションは、変わり行く波照間島のターニングポイントになった象徴的なモノなのかもしれない。
ちなみに「最南端」の1階和室はこんな感じ〜。8畳の和室にテレビ・エアコン・冷蔵庫付きで、しかも無料。ユニットバスも付いているし、当然バスタオルやアメニティもそろっている。値段は2食付で8,500円。他の民宿・・・・うるま家もそうだけど・・・は、一泊二食付きで5,000円が相場だけど、クーラーは100円/hと高いし、バストイレは共用、冷蔵庫も共用、タオルもアメニティもなし、・・・さらに超絶的な景観を誇るロケーションという付加価値を加えれば、値段は妥当だろうと思う。眺望は、1階和室でも海は見えます(砂浜は見えませんけど)。2階ベランダだと砂浜も含めて一望できるはず。屋上へは誰でも上がれるので、ワタシなら1,000円安い1階のほうが好きかも。
「ペンション最南端」のネコ。今日は猫も定休日らしい・・・。
波照間は、好むと好まざると、いろいろな人が来るようになった。評価は立場によって様々だろうけど、・・・・この島は、定期便の不安定さがある限りは、大規模なリゾート施設みたいなものができることは、たぶんナイ。いくら変わろうとしても、そこには自ずと限界がある。個人的には、この程度の変貌は、まぁ、仕方がないんじゃないのーという感じなのだが。
こちらは「うるま家」のネコ。かなりの老猫っぽいけど、人懐こくて、いつも窓の外でお客さんからエサをもらっている。
今日=6月30日は、朝は雲が多くて、パラパラと雨も降ったけど、その後は強い太陽光線が降り注ぎ、ニシハマはこの3日間で一番美しい色彩を見せてくれた。
「最南端」の夕食は、量は程々ながら、味はかなりハイレベル。家庭的な味ではなく、かなりプロっぽい味だ。だが、夕食は19時開始なので、19時半頃の夕陽を見るためには・・・・まぁ食堂の窓からよーく見えるんだけど・・・・・かなり慌しい。ゆっくり味わうヒマがない。ちなみの「うるま家」は夕陽が沈んだ後を意識して、20時が夕食の時間。宿の屋上から眺める夕陽は、潮風がとても心地よくて、最南端の島とは思えないほど涼しい。
夜はオリオンビールを飲みながら屋上で撮影。
月が明るいので、街灯が要らないと思えるほど明るい。ニシハマからは、ずーっと男女の話し声が聞こえてきていた。