2008年11月08日

名指揮者ジャン・フルネ、逝く。

都響をはじめとして日本のクラシック音楽界に絶大な貢献をした指揮者ジャン・フルネが、2008年11月3日、逝去した。享年95歳。

名誉指揮者 ジャン・フルネ氏の逝去について(TMSO)

世界的なメジャーオケの指揮者を勤めた経歴はないので、その知名度は実力と比して高いとはいえないが、その芸風に接したことがあるならば、フルネが世界最高の指揮者の一人であったことは疑いようのない事実だった。その、洗練された上品な響き、奇をてらわない誠実な音楽は、フルネ独特のサウンドだった。フランス音楽で評価が高かったが、ブラームスやモーツァルトも素晴らしかった。個人的に記憶に残っているのが、ドビュッシーの「聖セバスチャンの殉教」、ブラームスの交響曲第4番だ。いずれも都響との共演だった。

フルネが2005年12月に指揮活動から隠退するステージに選んだのは、日本、それも東京都交響楽団の定期演奏会だった。このたび、都響は、フルネに永久名誉指揮者の称号を贈ることを決めた。ほんとうに素晴らしい指揮者だったと思う。合掌。

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2008年11月10日

OLYMPUS Zuiko Digital ED9-18mm F4-5.6

実はこの間、写真用機材の整理=処分を進めていて、使わなくなったデジカメやコンピュータなどを売り払っていた。その処分したレンズの中には、Zuiko Digitalの最高峰=松レンズの7-14mm F4も含まれる。その光学的性能は最強だとはわかっていたし、そのレンズでしか描けない世界もあるのは事実なのだが、・・・・重いし、大きいし、それにフィルターも使えないし、ゴーストも出やすい。使いこなすのがヒジョーに難しいレンズなのだ。

そんな中、オリンパスから発売が発表されたのが、廉価版「梅」レンズの9-18mm、35mm換算で18-36mmの超広角ズームだ。F値は4-5.6と暗いけど、最新の光学技術を駆使した超コンパクトな設計で、72mmのフィルターも使える。発売日にオリンパスのオンラインショップから届いて、何回か試写してみた。

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たぶん、現在のデジタルカメラのメーカーで、最も高性能なレンズを作っているのはオリンパスだ。コンパクトカメラの場合はOEMが多いため、オリンパスの設計でないものが含まれているけど、デジタル一眼レフのレンズは信頼性が高い。たぶん他社製のレンズだと、発売されてしばらくはネット上での評判を確認してから購入を検討するパターンになるんだけど、オリンパスの場合は発売前に予約して安心して買える。

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掲載の写真は、いつもの試写場所(爆)。カメラは、これまた新しく導入したE-520だ。1万円キャッシュバックを利用すれば、Wズームが付いて実質5万円ちょっとで買えることもある。このカメラには強力な手ぶれ補正はついているので、F4-5.6という暗さも問題になりにくい。ちなみにISO感度は400で、絞りは開放だ。

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それにしても、このレンズは、うわさに違わぬ高性能だ。広角端でも湾曲収差は極めて少なく、画面周辺での像の流れも、解像力の低下も、・・・・もちろん多少は低下するとしても、他のメーカーの超広角レンズと比べると極めて少ない。この光学的性能が、このコンパクトなレンズから得られるというのはオドロキである。

これまで旅に持っていくカメラは、E-3に竹レンズ3本(8mm Fisheye+12-60mm+50-200mm)だったけど、全部で3kgを超える重量だった。しかし、E-520に9-18mm、14-42mm、40-150mmの3本なら約1.2kgなのだ。もちろん明るさやフォーカスの性能で大きな差があるけど、コンパクトというのも大きなアドバンテージだ。年末の旅には、E-520+梅3本を持っていく予定だ。

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2008年11月16日

井上道義&東京交響楽団 MUZA名曲全集

今日は秋雨の中、MUZA川崎でのコンサート。会場は満員で、チケットはかなり前からソールドアウトだったみたい。これは、指揮者の人気?「のだめ」がらみの選曲?ソリストの人気?、・・・なにはともあれMUZAの名曲コンサートは安定して聴衆が集まっている。

【出演】
指揮:井上道義(オーケストラ・アンサンブル金沢音楽監督)
ヴァイオリン:神尾真由子
【曲目】
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
ベートーヴェン:交響曲 第7番

神尾真由子を聴くのは、とっても久しぶりな気がするけど、彼女も昨年のチャイコフスキーコンクールで優勝してかなり注目が集まっているヴァイオリニストに成長した。今回はベートーヴェンに挑んだ。彼女のヴァイオリンの音はちょっと個性的で、宝石的なドライな光沢感というよりも、ビロードのような湿度のある光沢感を湛えた音色だ。しっとりとした音の中に上品な輝きを見つけることができる。音色的な好き嫌いだけでいうと、・・・・個人的にはちょっと微妙な感じだが、テクニック的にはかなりスゴイ。それに感心したのは、その少女の面影を残す容貌とは似合わない、堂々とした音楽造りでベートーヴェンの世界を描き出すところ。奇をてらわない、テクニックに溺れないその姿勢は、もっともっと成長したヴァイオリニストに成長させてくれるのではないだろうか。アンコールは、パガニーニの24のカプリースから13番。

後半は、交響曲第7番。リズム感が良い井上道義の魅力が、いちばん発揮できる曲のひとつだろうと思う。そのパワーが一番発揮されたのは、やっぱり第4楽章で、井上の指揮姿はやっぱりダンシング! 音楽よりも指揮を見ているほうが面白いかも(爆)。やっぱり井上の指揮するコンサートは見逃せない。今度はぜひショスタコを希望。

帰りに川崎駅東口のほうに行ってみたら、駅ビルのBeが新装オープンしていた。1階にはあのクリスピークリームドーナツが入っている! 地下の食品街もたくさんの人が。西口にラゾーナができて東口の没落が進んでいたけど、Beの改装で東口の反撃が始まった。

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2008年11月22日

オペラアリアの夜

川崎を散歩していたらラ・チッタデッラからオペラアリアが聴こえてきた。モーツァルトの「フィガロの結婚」からケルビーノの「恋とはどんなものかしら」の楽しいメロディだった。この場所では新進のバンドや歌手がストリート的にフリーのコンサートを行っているところなので、ここでオペラアリアを聴くのは珍しい。

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秋の夜、寒さも感じる中でドレス姿は肌寒いと思うけど、クリスマスイルミネーションの中で華やかなドレスは良く映えて美しい。足を止めて耳を傾ける人は少なめだけど、かわるがわる5人の女性歌手が登場した。まだまだ勉強の途上で、歌い回しが危なっかしい人もいたけど、最後の2人はなかなかすばらしい歌声を聞かせてくれた。特に私が好きなプッチーニの「私の名はミミ」と「私のお父さん」は嬉しかったし、最後の人は小柄な体にもかかわらず素晴らしい声量で実力の高さを披露してくれた(PA付だけど・・・)。

街中は、そろそろクリスマスの準備モードに入っている。チッタデッラのシンボルであるタワーもクリスマスのリボンが飾ってある。クリスマスまで1ヶ月もあるのになぁ。

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2008年11月25日

「眠れる森の美女」@シュツットガルト・バレエ

えーと、STUTTGARTって、カタカナで書くとどうかくんだろ。ワタシはずっと「シュトゥットガルト」って書いてたんだけど、NBSのHPだと「シュツットガルト」。まぁ、どっちでもいいんだけど、カタカナで書きにくい知名だなぁ・・・・(爆)。

で、11月24日は東京文化会館で行われたシュツットガルト・バレエの「眠れる森の美女」に行ってきた。主なキャストは、アンナ・オサチェンコ(オーロラ姫)、マリイン・ラドメイカー(王子)
フィリップ・バランキエヴィッチ(カラボス)という、今年プリンシパルに昇格したばかりのオサチェンコと2年目ラドメイカーをメインとしたフレッシュな顔ぶれ。したがって・・・というべきか、やはり客席には空席が目立つ。1,2階は8割以上入っているけど、3階から上はだいたい7割弱の入り。

このシュツットガルト・バレエの「眠れる森の美女」の特徴は、マリシア・ハイデによる演出・振り付けと、ユルゲン・ローゼの装置・衣装だ。振り付けの基本は、プティパによるオーソドックスなものだが、そこにハイデならではの味付けが施されている。そのもっとも大きなものは、カラボスの位置づけだ。彼が「狂言回し」となり、オーロラ姫に呪いをかけるだけではなく、その成長を見守り、とげを刺して眠りに誘い、そして王子のキスによって目覚めたオーロラの結婚もカラボスが見守るのだ。アクロバット的なダンスもカラボスの役割となっていて、舞台全体に占めるその存在の大きさは格別だ。

そして特筆すべきは舞台装置と衣装。ドイツのバレエ団だからもっと渋めの舞台かと思ったら、フランス南部かイタリア的な地中海風の色彩感で舞台は統一されている。パステル調の淡く明るい舞台は、鮮やかな照明とあいまって、とても美しい。時間の経過とともに=幕が進むにつれてツタが伸び、回廊を彩っていく。100年の眠りについたオーロラの城は森に囲まれ、回廊にはツタが絡まっている。時間の経過を視覚的に表現するアイデアとして秀逸だ。さらに第3幕の豪華な舞台装置は、とっても印象的だ。

その一方で、バレエの踊りのほうは、やや期待はずれだった。オーロラのオサチェンコは若々しく舞台姿も美しいが、テクニック的には見所が少なく、ローズアダージョでも安定感に不安を感じさせる。王子のラドメイカーも、フレッシュなルックスだが、踊りにちょっと雑さを感じさせる。カラボスのバランキエヴィッチは素晴らしかったが、コールドバレエやソリストに関しては全体的にジャンプ力の弱さを感じるし、動きに重さを感じてしまう。他の配役で見れば印象は大きく変わるのかもしれないけれど、私が見た日に限ればちょっと物足りなさを感じた一夜だった。

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2008年11月30日

岩崎みこ@潮風公園 その1

今日は久々にポトレ。

ポートレートを撮るのは、今年の6月以来、・・・・なんと5ヶ月ぶりだ。なぜ、思い出したかのようにポートレートを撮ったかというと、新しいレンズを買って、それを実戦投入したかった、・・・というのが第一の理由。それに、ちょっと魅力的っぽいモデルさんがいたからというのが第二の理由。どちらの理由の比重が高いのかは、自分でも良くわからないが(爆)、モデルは岩崎みこさん。まだモデル撮影は2回目という新人さん。

で、実戦投入したレンズはというと、Zuiko Digital ED14-35mm F2.0 SWD だ。オリンパスが、その光学技術のすべてを結集してつくった「業界最高レベルの描写性能」と豪語するレンズで、Web上のテストでもその高性能ぶりは高く評価されている。しかし、その超高性能という「禁断の果実」は、同時に「重く、でかく、値段が高い」という三重苦をオーナーに課すことになる。その三重苦に、自分は果たして耐えられるのか、・・・そんな自問自答を繰り返した挙句、清水の舞台から飛び降りる覚悟でポチッてしまったのだ。

ポトレの撮影も、5ヶ月ぶりとなるとさすがに勘が戻るのに時間がかかる。しかもモデルさんとは1対1状態になる予定だったので、潮風公園には1時間前に到着し、あらかじめロケハンを行ってイメージを頭の中に描いておく。台場は仕事の関係でよく行くけど、潮風公園方面には足を伸ばしたことはない。初めてのモデルさんなので、ロケハンで描いたイメージが生かせるかどうかはわからないけど、すこしは勘を取り戻しておかないと・・・(爆)。

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お場海浜公園の広葉樹は落葉がすすんで、落ち葉の絨毯。14-35mmは、基本的に絞り開放で使ったけど、解像力やコントラストは十分。絞りは、明るさと被写界深度を調整するためだけにあるという感じだ。

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写真のモデルは、まだ2回目という岩崎みこさん。初々しいです。こっちも久しぶりのポートレートだったので、あまり適切なポージングや表情の指示ができなかったけど、そんな中でも頑張ってくれました。

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とりあえず今日は3枚だけ。残りは後日ということで。

撮影終了後には、急いで台場駅に向かい、ゆりかもめに乗って新橋経由、上野行き。シュツットガルト・バレエの「オネーギン」を東響文化会館で見てきた。このバレエ団の看板的な演目だけあって、とっても素晴らしい舞台だった。

posted by のら at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | Photograph-Portrait