2006年01月03日

伊勢・鳥羽・熊野路の旅

 12月29日に出発したたびから、昨日帰って来ました。そんなワケで、あけおめ。新幹線から降りると、
南紀よりも東京のほうがちょっと寒い感じ。今回の旅も、まったく初めての土地を訪れたワケだけど、「見る楽しさ」よりも、圧倒的に
「食べる楽しみ」の方が上回った旅になった。やっぱ旨いものは冬に限ると思った一方で、写真的にはあまり収穫はなかったのだが・・・・
(^_^;)。以下、今回の旅で食べたものを列挙してみよう。


■伊勢うどん・・・とりあえず伊勢に着いたら「伊勢うどん」と思って、伊勢市駅近くの「まめや」という店で、一番シンプルな
「伊勢うどん」を注文した。目の前に出されるまで知らなかったんだけど、伊勢うどんは、とても柔らかい。
気をつけないと箸で麺が切れてしまって、口元まで運ぶことができないほどなのだ。もちろん、
一般的なうどんのようなコシの強さなどは期待できないので、歯ごたえ的にはまったく別の食べ物だと思ったほうがよい。
ダシは真っ黒なたまり醤油をベースにカツオを利かせたものだと思う。うどんにサッとダシ醤油をかけて、
きざみねぎを載せたシンプルなうどんは、特別に美味しいというわけでもなく、まぁまぁという感じ。これで470円だったら、個人的には、
やっぱり讃岐うどんのほうが安くて旨いと思う。



伊勢海老
・・・鳥羽で泊まったのが「海月
という旅館。夕食は自分で選べる合理的なシステムで、ワタシは奮発して一万円の「贅沢伊勢海老コース」を選んだ(もちろん宿泊費は別だ)。
伊勢海老を本格的に食べたのは初めてかもしれないので、他との比較は出来ないんだけど、これは旨い。めちゃくちゃ旨い。伊勢海老のお造りは、
あまり大きくない海老だけど丸ごと一尾。初めて塩だけで食べたのだが、海老の甘さが引き立つ。この店オリジナルの伊勢海老の竹輪
(つなぎにイカを使っているらしい)は目の前で炭火で焼いていくれる。これがぷりっぷりで香ばしい。思わず酒がはかどってしまうではないか。
続いて目の前で焼いてくれた伊勢海老の焼き物も一尾。これも香ばしくて、ちょうど良い焼き加減。もう信じられない。さらに、
伊勢海老のフライ。単なるエビフライだと思ったら、これがぜんぜん違う。丸ごと一尾の伊勢海老を使ったフライなのだ。かぶりつくと、
サクサクの衣の下から湯気を上げた白い身が現れる。これがマズイはずが無いではないか! ダメ押しは伊勢海老の鍋で、その後に雑炊。
「旅館の料理は量ばかりが多すぎて・・・」と思うことも多いけれど、この「海月」はちょうど良い。
全部で伊勢海老は4尾くらいは使っているはずなのだが、これで1万円で良いのだろうか。ここで伊勢海老を食べれば、
値段以上の満足感を得られることは間違いない。超オススメ。


■めはり寿司 and さんま寿司・・・伊勢海老と違って、こちらは庶民的な味。新宮の「総本家めはりや」で食べた。めはり寿司は、熊野の郷土食で、
高菜のおにぎりだと思えば間違いないのだが、海苔のかわりに高菜の葉で包んであるのがミソ。値段も4個で480円と安く、
これだけでもお腹いっぱいになる。特別に美味しいものではないと思うけど、旅館の料理ばかり毎日食べていると、
こういう素朴でサッパリした味が無性に恋しくなる。さんま寿司は、脂の乗ったさんまを押し寿司にしたもの。これも安くて旨い。個人的には、
さんま寿司のほうがオススメ。


マグロ・・・
旅の最後に行ったのが紀伊勝浦。駅前から港にかけての一角には、マグロと鯨の店が立ち並ぶ。正月だったので開いている店は少なかったが、
その中からカンで「おがわ」という店を選んだ。
結果的にはこれが大正解。刺身といえばやっぱりマグロだが、この店のマグロは冷凍モノではなく、生のマグロだ。
マグロ丼はランチなら840円だが、これでも生マグロの旨さが存分に味わえる。とにかく、ねっとりとしたモチモチ感は、
これまで味わったことのないマグロの食感だ。旨みも凝縮されている感じで、これまで食べていたマグロは、いったい何だったのだろうと思った。
さらに、夜にも同じ店でマグロの刺身を注文した(1,500円)。メバチ、キハダ、ビンチョウの三種類のマグロを出してくれたが、
中でも赤身のメバチマグロが圧倒的に旨い。東京で同じ刺身を食べたら、値段はいくらになるんだろう。


■クジラ・・・旅の最終日に紀伊勝浦の「
ますだ
」という店で。クジラ定食(1,500円)を食べた。冷凍でルイベ状になった刺身を生姜醤油で食べるのだが、・・・
やっぱりマグロのほうが旨い。今ではクジラのほうが珍しさから値段が高くなってしまったが、同じ値段なら圧倒的にマグロのほうが旨いと思う。
ちなみに、この店は一人でも入りやすいので、また紀伊勝浦に行ったときには別のメニューを頼んでみたいと思う。

posted by のら at 12:37| Comment(0) | Trip

2006年01月07日

大野和士&新日本フィルのショスタコーヴィチ

 今年最初のコンサートは、1月6日にトリフォニーで行われた大野和士&新日本フィルの定期演奏会。
久しぶりに大野和士を聞いてみたかったし、ショスタコの選曲も興味深かったので、異常に冷え込む気温の中を錦糸町まで足を伸ばしてみた。


 最初に江村哲二という人の作曲した「武満徹の追憶に《地平線のクオリア》オーケストラのための」という曲が初演された。
オケのパートを左右に振り分けての編成で、ハープが印象的に使われて響きがとても美しい。武満にも通じる、響きの透明感を感じさせる。


 続いてショスタコのピアノ協奏曲第一番で、ソリストはシモン・トルプチェスキという人。この曲は、ピアノと独奏トランペット
(この日はNJP首席のデイヴィット・ヘルツォーク)との掛け合いがスリリングで、個人的にも好きな曲のひとつである。このピアニスト、
透明感のある冷色系の音色が美しく、ショスタコの楽想に良く似合う。テクニック的にも不安を感じさせず、この曲の魅力を存分に引き出した。
終曲のスピード感に、ちょっとトランペットが付いていけていないような感じもあったけど、全体としては満足の演奏を聞かせてくれた。


 休憩後は、メインのショスタコ交響曲第4番。演奏される機会は少ないが、これもとてもスリリングな曲である。
1時間にわたる大作だけに、途中で緊張感が緩んでしまったような箇所もあったけど、個人的にはすごく良かった。
大野和士を久しぶりに聞いたけど、オケをまとめる統率力の確かさ、これはサスガである。弦楽器を冷色系の音色を整え、
破天荒な構造のこの曲を、決してバラバラにならないように描ききったのがひとえに指揮者の力量だろう。時としてNJPは肩に力が入りすぎて、
音が硬くガサついたりすることもあるんだけど、この日のNJPは適度に柔らかさを兼ね備えていて、とても良い出来栄え。
久しぶりに良いオケの演奏を聴けた。


 ところで、この日のNJPのプログラムには、次シーズンのプログラムが掲載されていたんだけど、
その予定を見るとサントリーホールは2007年4月からしばらくの間休館するみたいですね。
他オケの定期演奏会もサントリーに集中しているから、かなり大きな影響がありそう。

posted by のら at 13:15| Comment(0) | orchestra-NJP

2006年01月08日

伊勢・鳥羽・熊野路の旅(宿泊編)

 年末年始にかけての旅のレポ、今回は宿のことである。


海月(三重県鳥羽市)・・・
これは食事のほうでもレポしたとおり、伊勢海老の食事に関しては文句のつけようがない。宿の若女将も仲居さんも親切だし、
この上なく好印象の宿である。「宿泊」と「食事」を分けてプランし、予算に応じて好みの夕食を食べられるという発想も合理的で、共感できる。
私の場合は、朝食つきの宿泊が6,500円、夕食が10,000円だったので、合計で16,500円が1泊2食付の宿泊費だった。
さらにチェックアウト時にはシンプルで小さなお弁当も持たせてくれた。交通も至便で、伊勢・鳥羽・志摩観光の拠点としても申し分ない。
ただし、宿のハードウエアについては、いささか古さが目立つ。清潔に清掃されているので、個人的には古さそのものは気にならないが、
トイレの狭さ、ドアの閉まりの悪さは改善の余地があると思うし、大浴場も「温泉」という割には、???である。しかし、そういった問題点、
個人的には子細なことである。これだけの食事、もてなしが受けられるのであれば、気にはならない。どうしても・・・・というのであれば、
他のホテルにでも部屋だけとって、食事はこの宿でという選択も可能である。


味覚の宿 定洋(三重県鳥羽市・答志島)・・・
答志島は、人口3000人程度で、鳥羽市の島の中では最も大きい。鳥羽駅近く、
佐田浜の桟橋から市営連絡線に乗って40分弱のところに答志島の「答志港」がある。
港から歩いて5分くらいのところにある比較的大きな旅館が「定洋」だ。決して新しい宿ではないが、手入れは行き届いている。
私の部屋は3階だったが、すべての部屋が海側に面していて、眺めがすばらしい。5階の展望風呂からは、集落の様子もパノラマ的に見える。
私が泊まったときは、1泊2食付で12,600円。夕食はそれぞれの部屋に出され、メニューには伊勢海老が出る。
値段も考えれば十分にオトクだと思うが、前日に「海月」で食べたばかりだったので、ちょっと印象が薄くなってしまった。 さて、
私はこんな島の集落を散歩するのが好きだ。細い路地、小さな商店に雑多に並べられた商品、正月をひかえて大漁旗を掲げる漁船、活気ある港町、
こんな島は数日滞在しても飽きないと思う。それに、朝日が美しい。今回は伊勢神宮や熊野の本宮などにも行ったけど、
やっぱ私は離島が好きなんだ・・・・ということを再認識した。また、いずれ、この島に行きたい。


木の国ホテル
(和歌山県田辺市本宮町)・・・熊野詣の目的地は「本宮」だけど、その近くには何箇所かの温泉地がある。この木の国ホテルは、
その中の川湯温泉にあり、JR新宮駅からバスで1時間少々の山奥にある。周囲は山に囲まれているけど、大塔川の川原では温泉が湧き出し、
川原を掘って出来た「仙人風呂」と呼ばれる天然(?)の露天風呂が楽しめる。木の国ホテルも、建物自体はかなり古そうだけど、
私が泊まった部屋は改修がされていて、予想以上にきれいだったので驚いた。ただし、部屋は3階なのにエレベーターがないのはちょっと不便。
この宿も、大塔川に面しており、川原には宿泊者専用の混浴の露天風呂があるのだが、部屋から丸見えなのである(^_^;)。
ただし女性は専用の浴衣を着ての入浴だ。結構、若い女の人も入っていた。私は内風呂にしか入らなかったが、泉質もよく、
旅で疲れた体がよく温った。宿泊費は、大晦日にもかかわらず1泊2食で12,600円は安い。オマケに夕食は、
2階の専用の部屋に案内されて、牡丹鍋、あまご(鮭に近い川魚)の刺身などの山の幸を楽しめた。満足。


ホテル・
シャルモント
(和歌山県那智勝浦町)・・・ホントは温泉宿にでも泊まりたかったんだけど、正月ということもあって、
やむなくビジネスホテルに泊まった。朝食つき(パンとコーヒー、玉子)で6,300円は、この手のホテルでは標準的な値段だろうか。
部屋は新しいが、窓からの眺めはまったく期待できないので、宿に戻ったらただ寝るだけ。でも、駅から近いし、
周りは食事をする場所に困らないので、必要な条件はそろっているホテルなんだろうと思う。温泉はないけど、
近くには無料の足湯がたくさんあるし、港から無料の船に乗っていけばホテル中ノ島、ホテル浦島の風呂に行くことが出来る。
私はホテル中ノ島の風呂(1,000円)に行ったけど、天然温泉100%かけ流し、海に面した豪快な露天風呂を楽しめた。
私は何回も温泉に入りたいと思わないタチなので、こんな風に外来で風呂に入るんでも一向に構わない。こんなビジネスホテルに泊まって、
風呂は外に行って、そして夕食は近くの店で好きなものを食べる・・・・こんな楽しみ方も良いと思う。でも、今度、那智勝浦に行ったら、
眺めが良さそうなこっちのホテルに泊まると思う(^_^;)。


 

posted by のら at 14:00| Comment(0) | Trip